仮縫いに閉じたおはなし走馬灯照らされ仕上がる虚飾の装丁
心臓をつかむ指先いつの間にこれほど細りやせ衰えて
梅雨が来る沁みぬ風情に花散るも我訪うは土瀝青の香
掻き抱く研ぎ澄まされたパラソルが区切る狂乱季節よまわれ
ヒトやサル、蝶々や蛾に花ですら生に閉ざされ腐肉に産まるる
恥じらいの花瓣の如きまぼろしが腐りてほろび美が滴らん
泥濘の中に瞬く星にすら価値がないなど信じられるか?
見上げたる夜の海面逆しまに月は地に落ち我は四散す
―二〇二〇年六月二十五日
心臓をつかむ指先いつの間にこれほど細りやせ衰えて
梅雨が来る沁みぬ風情に花散るも我訪うは土瀝青の香
掻き抱く研ぎ澄まされたパラソルが区切る狂乱季節よまわれ
ヒトやサル、蝶々や蛾に花ですら生に閉ざされ腐肉に産まるる
恥じらいの花瓣の如きまぼろしが腐りてほろび美が滴らん
泥濘の中に瞬く星にすら価値がないなど信じられるか?
見上げたる夜の海面逆しまに月は地に落ち我は四散す
―二〇二〇年六月二十五日