諧謔
我の在りし日
腐乱せむ

短歌と俳句と詩
仮縫いに閉じたおはなし走馬灯照らされ仕上がる虚飾の装丁

心臓をつかむ指先いつの間にこれほど細りやせ衰えて

梅雨が来る沁みぬ風情に花散るも我訪うは土瀝青の香

掻き抱く研ぎ澄まされたパラソルが区切る狂乱季節よまわれ

ヒトやサル、蝶々や蛾に花ですら生に閉ざされ腐肉に産まるる

恥じらいの花瓣の如きまぼろしが腐りてほろび美が滴らん

泥濘の中に瞬く星にすら価値がないなど信じられるか?

見上げたる夜の海面逆しまに月は地に落ち我は四散す
―二〇二〇年六月二十五日


161首〜168首

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