夢みたいな
消毒の匂い。
ここは、どこだろう。
目を開けると白い天井。
自分の部屋では無いなぁ。
ふと横を見ると足と腕を組んで目を閉じている爆豪くん。
まつげ長いなぁなんて眺めていると爆豪くんが目を開きこちらを見る。
「起きてんなら声かけろや」
『あ、ごめん…』
「これ飲め」
口調はいつも通りだけどいつもより優しい声に頬が緩む。
『私、どうしたんだっけ』
「ア?階段から落ちたんだろうが」
あぁそうか。
普通科の子に押されて落ちたんだっけ。
「何あったんだよ」
『ほら私爆豪くんとか緑谷くんとか轟くんとか仲良いじゃん。それでね、ちょっと目つけられちゃったって言うか…』
あはは、と笑うと爆豪くんはみるみる怒りに満ちた顔になる。
『ほら、でも私元気だし!個性のおかげで怪我もしてないよ!』
私の個性は想像したものをその場に出せる。
ヤオモモと似てはいるけど体から出す訳では無いのでそこら辺は違う。
あと個性使いすぎると貧血で倒れる。
急いで大きめのクッションを作ったせいか貧血で眠ってしまったみたいだ。
「ンなの関係ねぇだろ。あいつぶっ殺す」
『爆豪くーん?大丈夫だから!ね!ほら元気!私元気!』
怒りでボソボソ言う爆豪くんの目の前で手を振る。
「だからンなの関係ねぇんだよ!」
『ちょちょちょ、』
立ち上がって出ていこうとする爆豪くんの腕を掴んで抑えるが、まだ貧血のせいでか目眩がする。
そのまま爆豪くんの背中に頭から突っ込む。
「テメェは寝てろ。」
私の肩を持ってベッドに寝かせてくれる爆豪くん。
『ふふ、そういう優しいところ好き…』
「ハ?!」
『…寝るから、隣にいてね…』
ベッドに寝転がって爆豪くんの手を握り遠のく意識の中、あぁ告っちゃったなぁなんて思い目を瞑る。
完全に意識が飛ぶ前、唇になにか触れた気がした。
触れたものが爆豪くんの唇だったらいいのになぁ、なんて。
夢くらい見たっていいよね。
緑(かっ、ちゃん寝込み襲うのは…)
(アァ?!)
轟(爆豪も男だな)
(うるせぇな!こいつから告ってきたんだから別にいいだろうが!)
緑(そうなの?!おめでとうかっちゃん!)
轟(よかったな爆豪)
(るせぇ!テメェらは散れ!)
(なんだかやかましい夢を見た気がする)