骨のまで存分に

- 三夜待 -

久々の実家での日々は中々慌ただしいものだ。
実家が田舎にあるのもその原因の一つなんだけど、今日が祖父の四十九日だからというのが一番の理由なんだろう。

お寺で法要を済ませ、実家の方で軽いもてなしの場を用意する。
そんな実家へ入れ代わり立ち代わり客人が訪れては、昔話に花を咲かせる。
また、料理や飲み物を運ぶ私を呼び止めては長話をし、手伝いの邪魔だと祖母に一喝される人も多かった。

日が陰った頃、祖母や母から一休みしておいでとお暇を出された私は懐かしの家の周りを散歩する事にした。

夏の終わりとはいえ、まだジリジリと焼けつける日差しに思わず日影を求めて歩き出す。
私の故郷とも言えるこの土地はあの頃と変わった所もあるが、変わらない所も多く妙な感慨深さを引き出してくる。
その感慨深さは、小さな頃の遊び場だった神社まで私の足を運ばせた。

少し長い石造りの階段を登り、鳥居をくぐった先に小さな社祠が鎮座している小規模な神社。
緑に溢れ、それでいて静かで涼し気なこの場所は私のお気に入りの場所だった。