はじめまして、私は吉田ユキといいます。性別は女、年齢は2X歳。
江戸のとある老舗の甘味処で調理、接客を任されています。




この世界に来て半年、色々なことがあった。
街中で突然意識を浮上させた私がまずとった行動は、邪魔にならないように道の端に寄ることだった。
疑問符が蓄積されていくなか確認したものは、「天人」と「ターミナル」。名前を認知したのはもう少し後だが。
あれ、これって映画村かなにか?着ぐるみですか?空には船が。…トリップじゃね?

服装は会社に行くときのスタイルだった。
グレーストライプのジャケットに同色のスカート、フリルのついたブラウスに、ネックレス、給料3ヵ月分の時計、黒のパンプス。黒のレザーの鞄には、学生の時に買ったブランドものの財布、携帯電話、化粧ポーチ、棒つきの飴、チョコレート、会社の書類、音楽プレイヤーetc...。

取り敢えず財布の中身を確認する。銀行に行く前だったので2万円ほど。そもそも同じお金が使えるかも分からないので、質屋に行くことにした。

時計が思ったよりも高値で売れたので、それだけ手放し、早々に部屋を借りた。この時代、戦後ということもあって住民票とかない人も多いんだとか。身なりもきちんとしてるし、特に問題も無さそうってことで部屋はすぐに見つかった。

しばらく日雇いのバイトを転々としたのち、店主の御厚意で今の仕事に落ち着いた。




最近、なにやら池田屋で騒動があったとお客さんが言っていた。
これ銀魂じゃね?と気付いた日から考えていた。わざわざ危ない道は通る必要はないな、と。
今までも主要人物(キャラ)と関わることは無かったし、これからも通行人Fくらいで生きたいと思う。