こんにちは。気付いたら銀魂の世界にいたユキです。

今日も平和に1日が過ぎた。今日の店番は私とバイトの女の子、まさちゃんの2人だった。平日ということもあり、店もそれほど混むことなかったので2人で事足りた。
空いている時間に店先に銀髪のおにーさんがいたが、私は基本厨房で、接客はまさちゃんに任せっぱなしなので特に接することなく帰っていった。

さて、今は夕飯の買い出し中だ。カートをガラガラと押しながら、メニューを考える。
うーん、何にしようか。あ、キャベツ安い。ロールキャベツにしようかな、よし、決まり。
一人でキャベツ1玉ってなかなか使いきれない。しばらくはキャベツ料理だ。
数日分の食材をカゴに詰め込んで、レジに向かう。空いている列を探して並ぶ。
他人のカゴの中身を見ながら、これは肉じゃがかカレーかを考える。あ、糸こんにゃくがある!肉じゃがだな。
ふと視線を感じて隣を見ると、男の人が私のカゴの中身をじっと見ていた。…見すぎじゃね?と思いつつ、彼のカゴに目線を移す。

…マヨネーズ?

1本じゃなくて取り敢えずたくさん。カゴ一杯のマヨネーズが目にはいる。
もう一度顔を見る。あれ、この顔どこかで…。

…山崎イィィィィッ!!!

てめっ、おいぃぃぃっっ!!完璧に油断してた。なにせこの半年キャラたちとの出会い率はメタルキングスライム並だった。今日店に来た銀髪でも厨房から店先までそれなりに距離があった。それがこの距離。1メートルくらいしかないんですけど。近いんですけど。
この距離で気付かなかったとか。
服装を横目でチラリと確認。私服ならしょうがないと判断したのだ。いちいち顔を見てる訳じゃないし。真選組の隊服だったら流石に気付いてたはず…。

ジミイィィィィッ!!

なんで隊服なの?なんで隊服なのに気付けないの?なんで周りとそんな馴染んでんの?
存在感ある隊服とない山崎自身でプラマイ0ってこと?

無駄にドキドキしながら彼に背を向け、カゴを置く。会計も済み、持ってきたエコバッグに商品を詰めていく。…隣に山崎来たあぁぁぁぁっっ!! いや、こっちはもう詰め終わった!頑張った!よし、早足で帰ろう。

無駄に疲れたな、と思いながら家路に着く。せっかくこの世界に来たんだから見たいのは山々なのだが、接近戦は無理。そう実感した数分の出来事だった。