弐拾肆

こんばんは。高杉さんは江戸に暫くいるようで、ちょくちょく家にあがっている形跡があります。



スーパーに買い出しに来た。ほら、キチンと自炊してるよ!あれは偶々なんだからね!!…うん。
お、大根が安い。キュウリも買おう。久しぶりに漬け物を漬けよう。醤油に旨味調味料、ごま油と一味。簡単だけどクセになる味だ。大根とか人参の皮も使えるから無駄がないし。
大根おろしにして…サンマが食べたいな。あとは煮物におでん、サラダ、スープに味噌汁…と大体の一週間のメニューを決めていく。野菜をカゴに入れて、鰤と烏賊と…。残ったら冷凍しよう。
ゆっくりカートを押しながら店内を歩く。お肉売り場に差し掛かったとき、同じ商品を大量にカゴに突っ込んでいる人を発見。え?あれ、よくよく見るとその人は真選組の隊服。少し伸びた黒髪、幸薄い雰囲気、何よりもオーラがない。一般人だ。

山崎ィィィィ!!

此処で会うのは二回目ですね!
満足したのかお肉売り場を離れ、調味料売り場へ歩いていく。…また買うの?アレ。
何となく何を買っていたのか気になったので、山崎さんが居たところに行ってみる。

…ソーセージ?

あ、もしかしてコレ真選組ソーセージ?コレが?山崎さんが携帯してるヤツ…?…マジでか!た、食べてみたい。コレが真選組ソーセージかー。
いやでも三本もいらない。なんでセットなんだろう。一本でいいんだけど。てかこんなの冷蔵庫入れてたらまた高杉さんに呆れられそうだ。…やめておこう。
少し沈みながらレジに向かう。あーあ、ちょっと食べてみたかったなー。迷いなく並んだレジの列。ふと隣を見ると再びザキさん。!気付かなかった!!まじでジミーだな!カゴには大量のソーセージとマヨネーズ。パネーな。土方パネー。
そして再び視線。何でこの人カゴの中見てくるんだろう。私もやるけど。気になるよね、他人の夕飯。
そうこうしている内に会計も終わり、袋に詰める。そして再び隣に来るザキさん。…近いな。周り空いてるのに何でこんな近いの?……、よし終わっ

「あの、」

たのに話しかけてきたー!!!え?何?なんかやらかした?……やらかした!高杉さんと接触したわ!高杉さん過激派攘夷志士だった!バレたのか?流石優秀な密偵…!

「これ、良かったら一本どうぞ。」
「、え。」
「いやあの、さっき真剣に見ていたので。セットだから買いにくいのかなって思って。」

す、すげえぇぇぇこの密偵!こんな通行人Fの行動パターンまで把握してんの!?す、すげえぇぇぇ!!

「それに、なんだか長い付き合いになりそうなんで。」
「は?」
「俺の勘、なんですけどね。」

み、密偵の勘ンンンン!?怖えぇ。密偵怖えぇよ。容疑者扱いは止めて下さいお願いします!

押し付けるように渡されたソーセージを袋に詰めて店を後にする。密偵怖い。スーパー変えようかな。いや、それはそれで怪しまれそうだ。