こんにちは。先日ジミーに会ったことをすっかり忘れ、街を散策しているユキです。



今日は仕事は休み。昼頃に目を覚まし、久しぶりに外で食べようと街に出てきた。何を食べようかな。あ、ファミレスだ。今日は此処でいっか「うあー、ちくしょー」…。

聞き覚えのある声に冷や汗が浮かぶ。いや、見るな見るな。
声を聞かなかったことにして店内に入る。窓際は遠慮して少し離れた席に座る。メニューを眺めて、水を運んできた店員に注文する。カツ丼にしよう。デザートは…チョコパフェにしよう。カロリーすごい。いいんだよ、たまには。と自分に言い訳をしてから水を一口。
チラリと窓側を見る。…まだ居た。銀髪の主人公が。
銀さんだ。なんか漫画やアニメで見ていたときよりもより一層死んだ魚の目をしてる。窓に顔と手をベッタリと引っ付け、口をだらしなく開け、ヨダレを垂らしている。目線ははしっかりと目の前に座るカップルのイチゴパフェに注がれている。

ドン引きだ。

こんな人見たらいくら知り合いでも絶対に声はかけない。他人のふりだ。
まあ、私は元々知り合いではないので、ふりをしなくても他人だが。

運ばれてきたカツ丼を食べつつ、銀さんの目の前に座るカップルを見る。
すげーな。あれだけ熱視線浴びてるのに平気そうなんですけど。というか二人の世界って感じ。
食べ終わるとタイミング良くパフェが運ばれてきた。うまうま。

伝票を持ち、お会計しに席を立つ。レジの横には子供のおもちゃやキーホルダーが並んでいた。その中から外国製の甘ったるそうなチョコレート菓子を手に取り、一緒にお会計。

「これ、窓に貼り付いているおにーさんに渡してもらえませんか?」

…ほんの出来心である。
店員のお姉さんはぽかんとした後、にっこり笑って承諾してくれた。



店を出て、家とは逆の方向に歩き出す。新しい髪飾り、見たかったんだよね。まだまだ休日は始まったばかり。