こんにちは。総悟くんの可愛さにテンションが上がっているユキです。



定食屋に入ると、さすが昼時。むさ苦しい男達で満員だ。カウンターに座りメニューに目を通す。何にしよう。豚の生姜焼き定食にしようかな。
水を一口飲んで調理風景を観察する。隣の人が席を立ち、会計をして出ていく。入れ違いにまた一人、お客さんが入ってくる。
繁盛してるなー。

「オヤジ、いつもの。」

いつもの?常連さんか、すごいなー。とか思いながら大将を眺める。

「はい、お嬢さんお待ちどうさま。」
「わ、ありがとうございます。」

美味しそー。割り箸を割り、先ずは味噌汁をすする。豆腐にワカメ、大根、ニンジンと具がたっぷりの合わせ味噌。豚肉を箸で掴み、そのままかぶり付く。ナイフとかないし、周りはおじさんばっかりだしいいよね!甘辛く味付けされた豚肉に生姜の香りが鼻をぬける。お肉柔らかいなー。
そんな感じに生姜焼き定食を堪能していると、隣の人の料理が出来たらしい。"いつもの"ってなんだろう。
興味本意で視界の端に意識を集中させる。

え?

見えた物は丼ぶりにこれでもかと盛られた白いグルグル。なにその白い物体。なにそのグルグル。あれ、それって、あれじゃね?
マヨネーズ。
…土方スペシャルキタアァァァァ!!
うわ、何コレ想像よりスゴいんだけど。

カウンターに座っていた私以外のお客さんが、口元がを押さえて勘定をして出ていく。そりゃキツイよね。奇抜過ぎる。なんて油っこ…いやいや、私は何も見ていない。食事を残すなんて勿体ないこと私には出来ない。見なかったことにして、視界には入れないようにして一心不乱に生姜焼き定食を食べる。
隣人と大将からの熱視線を無視して、無心で食べ続けた。

「…お前、」

橋を置き、財布を片手に立ち上がる。

「大将、ご馳走さまでした。お会計お願いします。」

なんか感動した声が聞こえた気がする。振り向くな私。今目が合ったら負けな気がする。



会計を済ませ、店へと戻る。なんだよ今日は。真選組Dayか。
店に戻ると未だに総悟くんが店先に座っていたので、裏から中に入ることにした。なんか疲れた。