君と彼女
珍しく歌舞伎町を歩いているときだ。ふと、前から歩いてきた女性に目が止まった。彼女は気怠そうに、左手に袋をぶら下げ、右手で頭を掻きながら此方に歩いてくる。
なぜ彼女がそんなに気になるのか内心首を傾げながらも凝視していた。するとふと視線を上げた彼女と視線が絡まった。彼女は目を見開いて驚いていた。
あれ、やっぱり知り合いだったかな。無視は良くないだろうと思い、挨拶をすることにした。
「…こんにちは。」
「こ、こここここここんにちは。」
なんか凄いドモったよこの人。あれ、私なんかした?
ジーッと見つめてみる。
綺麗な銀髪は結ばれ、ツインテール。白を基調とした着物に豊満な胸。…べ、別に僻んでなんかいないんだからね!…うん。赤みがかったやる気の無さそうな目、見上げるほどの身長。
あれ、何処かで…。ん?銀髪?
「…坂田さん?」
「!!や、やーねー!私のこと忘れちゃったの〜?パー子よパー子!」
パ、パー子さん来たァァァア!ちょ、背高くてガタイも良いけど可愛いなおい!そうか、お仕事中なんだもんね。邪魔したらいけないな。
「あー…そっか、パー子さんでしたか。すいません、お仕事中に。」
「…」
「…」
頭を下げて通り過ぎようとする。が、途端に掴まれる腕。
「あ、ああああのさ、勘違いしてるみたいだけどぉ、そういうんじゃないからね?」
「え?あ、はい。」
「大丈夫?ホントに分かってる?」
え?
冷や汗だらだらの坂田さん、違ったパー子さん。
大丈夫です。キチンと分かってます。
「坂…パー子さんは誰に見られたくないんですよね?心配しなくても言い触らしたりなんかしません。」
「なんか深読みしてね?違うからね?言っとくけど趣味じゃないからね?」
「あ……はい。」
「何その間!いやアレだよ!?これはしょうがなくだよ?」
金がないなら体で払え的なヤツだったっけ?その後も何回か女装していた気もするけど。いやー、それにしても似合うなー。顔の骨格もゴツくないし。
思わずジーッと見つめる。
「な、なんだよ。」
「パー子さん美人さんですね。元が格好良いからか、女装も似合ってます。」
「え。」
「え?」
かぁーっと赤くなっていく坂田さ…パー子さんを見つめる。んん?
無意識の本音
(格好良いとか…っ!反則だろォォオオ!!)
真美様リクエストありがとうございました!
銀さんとのリクでしたがパー子さんでスイマセン。補足させて頂くと、吉田ちゃんは別に天然でも鈍感でもありません。ただ、自分は無関係だと思っているだけです。
ありがとうございました!1/12
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