ねる


人の波に飲み込まれないように塀の上や隅を意気揚々と歩く。見慣れた街が、目線が違うだけで知らない街みたいだ。
この世界に来て、やっぱり行ってみたい場所があった。万事屋と真選組、王道だけどね。万事屋は未だに場所が分からないので、真選組に行こうと思いまーす。今日はなんか積極的だぜ!

門を見上げてから側面に周り、塀に飛び乗る。猫って身軽だわー。建物を眺める。でっけー。身体が小さいからかもしれないが、でかい屋敷だなー。

中に入り、庭を徘徊していると縁側に総悟くんを発見。寝転んでる、お昼寝してるのかな?日が当たって暖かそうだ。近付いて顔を覗き込むとアイマスク。おー、これが噂のアイマスクか。
気になって前足で触る。猫パンチ、猫パンチ!

「ん…」

猫パン…起きた?起きた?なんかワクワクする。猫パンチ!

「んー…?猫?」

起きた?起きた!ワクワク。

「なにすんでィ、せっかく寝てたっつーのに…」

尻尾が自然と揺れる。寝起き可愛いですね。

「んー…、お前も寝やすかィ?」

え?寝るの?…確かに良い天気。ここは日当たり良くては暖かいし。ふぁーっ。

「ほら、こっち来なせェ。」

ヒョイと身体を持ち上げられて、横向きに寝転がる総悟くんの腕に包まれる。
んー、むにゃむにゃ。ぽかぽか陽気に安心する人の体温。


ねることにします。
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(おやすみなさい)



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