お久しぶりです、神野センセー

 棗Side

すぴーすぴー

通路を挟んで左側、相変わずアホみたいな寝方をするユキを一瞥する。熟睡しているのかいないのか分からないが、鼻提灯まで出来ている。

「ユキ、ユキ!次算数やで!起きないと雷や!!」

ついこの間の授業で、水玉は神野に雷を喰らったからか、必死になっている。鐘が鳴り、教室に入ってきた神野を見て水玉は口をつぐむ。

「授業を始める前に。目障りな態度の新入生がいるようだな。」

教卓に教科書を置き、指示棒を片手にユキに近づく。クラス内が僅かにざわめく。水玉が真っ青になってユキの身体を揺するが、相も変わらず寝続けている。

「…いい度胸だ。」

神野が手を振り上げた瞬間、ユキが消えた。
視線を移すと、神野の後ろにピッタリと引っ付き、手を後ろで固定、首元にクナイを突き付けたユキがいた。…全く動きが見えなかった。任務にも行ってるし、他の奴等よりもこういう面では勝っているはずの俺でも。
目は鋭く闇に染まり、殺気がユキから溢れ出す。
冷や汗が出る。息が、苦しい。




「…ん、あれ?なんだ。神野センセーかー。ビックリしたー。」

目を覚ましたのか、状況を確認してクナイをしまう。殺気がなくなり、息をする。

「めんごめんごー。寝ぼけた。」

いつも通りヘラヘラ笑い、席について神野に話し掛ける。それにしても老けたねー、なんてケラケラ笑ってやがる。

「…っ、なんでお前がいる…!!」

顔が真っ青だ。

「ん?んー?ナルちゃんから聞いてないんだ?飛んじゃったんだよね、アリスで。」

「っ、…授業の出来る状態では無さそうだな。保健の先生を呼んでくる。」

神野は口元を押さえて、教室を早足で出て行った。周りを見ると、全員が殺気にやられたのか、倒れてやがる。
俺自身、まだ心臓が激しく動いてる。意識を保っているのがやっとだった。

「お前…」

「ありゃありゃ。やっちまったなー、やっちまったよ。」

首の後ろに手を当て、眉を少し下げるユキを見て、小さく息を吐く。
保険医と鳴海が駆けつけてくるまでもう少し。



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(何があったの!?)
(あ、ナルちゃーん。やっちまったよー。)
(またですか!)



神野先生はユキが苦手。神野先生の殺気に素早く反応して反撃。