説明求む

あれから俺たちは場所を移動することにした。タキは用事があるらしく、泣く泣く帰っていった。吉田と先生の詳しい関係は未だ分からないが、取り敢えずは知り合いみたいだった。前をチョコチョコ歩く先生を見て、お尻が可愛いと笑っては先生に怒られ、結局吉田が先生を抱っこして歩くことに落ち着いたみたいだった。
暫く歩くと、わりと大きな一軒家に着く。彼女は戸惑いなく鍵を開けて中に入って行く。

「ここは?」
「私の家だよ。」
「なんだお前、今度はキチンと家に住んでいるのか。」
「は?先生何言って…」
「そうなの!家とか色々用意されてたんだー。野宿も平気だけどやっぱりベッドはいいよね!」
「えぇ!?」

訳が分からない。二人で会話するのは止めて欲しい。お茶を煎れてくる、と彼女がキッチンに消えたのを見計らって先生に小声で問い掛ける。

「先生」
「あー?なんだぁ?」
「吉田って、人間…だよな?」
「くくっ」
「な、なんだよ。」
「いやなに、私も昔同じ質問をしたことがあるのだ。」
「はぁ?」
「ねー、失礼しちゃうと思わない?ずーっと後を付けてたかと思ったら初めて交わした会話がソレだよ?ひどいよねー。」

いつから聞いていたのか分からないが突然現れた彼女に焦る。

「ご、ごめん!」
「あはは、いーのいーの。夏目くん区別付かないんでしょ?他人に見えるか見えないかで判断してるみたいだし。」
「!」

なんで。
彼女には分かるんだろうか。俺と同じように苦しみながら暮らしてきたんだろうか。

「…残念だけど、私と夏目くんは違うから。夏目くんの気持ちは想像は出来ても理解は出来ないかな。」
「あ…」
「…そもそも、お前が妖を怖がる理由がないしな。」
「失礼しちゃうなー。いきなり襲ってくるような妖たちには少しだけお説教しただけだよ。」
「あれは説教とは言わん。」
「そうかな?」

落ち込んだ空気を二人は上手く拾ってくれたようだ。

「吉田、家族は?」
「いないよー、一人暮らし。」
「え。」
「居ないのか?これだけ立派な所に住んでいるのだから居るのかと思ったが。」
「うーん、叔父さんはいるみたい。会ったことは無いし、名義だけだから本当にいるのかも分からないな。」
「は?ちょ、どういうことだよ?」
「調べないのか?」
「大した問題じゃないしねぇ。」
「…おい。」
「「ん?」」


取り敢えず、説明しろ!!


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斑は大体知ってる。
斑が封印されたと同時期にトリップした。