イザナに呼び出された翌日。天竺に元東卍の稀咲と半間が加わることを知った深愛と、偶然遊びに来ていた竜胆。

稀咲たちのことは、最初に蘭ちゃんの依頼で東卍を調べた時に知ったんだけど…私は正直好きになれそうにない。

裏でコソコソと汚いことをやる奴は好きじゃない。それも自分の手を汚さずなんて…尚更嫌い。

不良を名乗んなら正々堂々殴れよ。
武器使ったり不意打ちしたり裏で人操ったり…マジださいしかっこ悪い。

だから本当は蘭ちゃんが武器を使うのも、姑息な手段で相手を嵌めるのも全然好きではないんけど…
そこはまぁ…家族ってかお兄ちゃんだし…一応、蘭ちゃん自身も“汚い手だけど”って自覚しているようなので渋々目を瞑っている。

ていうか…調べてわかった限りでも、稀咲たちがやってきたことに比べたら蘭ちゃんの不意打ちなんて全然可愛いもんだわ!

通称血のハロウィンと呼ばれる抗争について調べた時になんとなく違和感を感じて、東卍に入る前からの稀咲について徹底的に調べたんだ。彼らの悪事について…。

色々調べた結果、最終的に彼らを追い出したマイキーの判断は正しいと思った。

稀咲はチームや仲間を大切にできるような奴じゃない。
自分の目的を達成することしか頭にないような奴なんだ。
それなのに…


「なんでイザナは稀咲みたいな奴を…!
しかも総参謀ってなに!?NO.2の座ってことでしょ!?
あんな奴がカクちゃんや蘭ちゃんより上とか…!」


イライラを1つも抑えきれていない…というか抑える気がない私に、竜胆は静かに「落ち着け」って言ってくる。
これが落ち着いていられるかっつの!


「俺もまぁ…全部納得してるわけじゃねぇけどさ…
目的を果たすためには、稀咲の頭脳?が必要なんだとよ」


天竺の、イザナの、目的…。
「最強の犯罪組織を創る」
本当にそれがイザナの目的なの?

それならどうして、私に真実を教えたのよ…。
わかってるからでしょ、自分が堕ちていっていることを。

…本当は何か他にも、目的があるからでしょ…?


「……また、死人が出るよ。稀咲はやりかねない…」

「…俺らはイザナについて行くだけだ」

「イザナが人殺しになっても?」

「………」


私の問いかけに何も言えなくなってしまった竜胆と2人、まるでお葬式のような重たい空気になる。

イザナとの約束があるから何も言えないけど、家族の前でくらいは本音で反対意見を言ったっていいじゃない。

 
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それではまた、違う世界線で。