盛れてしまう降谷零
「……彼女たちは何が楽しいのかさっぱり分からない」
ほとんど溶けた氷で薄まったアイスコーヒーをストローでからからと回しながら降谷は言った。
悔しいことに多少行儀が悪くてもサマになる男だ。
視線の先にはスマホでパンケーキと己を盛る可愛らしい女の子たち。
「男だからかな、馬鹿げてると思ってしまう」
男だから、随分大雑把なことを理由にあげる降谷にこの九州男児がよお、と心の中で罵る。
ちなみに降谷は九州の出生では無い。よって九州男児では無いのだがそれはもう私の狭い心の中の話なので一旦置いておく。
『あーあ、女の子たちの"可愛い"にそんなこと言う降谷は、』
言いながら降谷に椅子ごと身体を寄せ隣に並ぶ
「なんだよ」
『くそ可愛く盛ってやるからな』
「やめろよ」
間髪入れず講義の声を上げる降谷を無視してシャッターをきる。鬼盛れだ。
『ふっ、ふふ。目力やば』
きゅるきゅるに盛れた降谷零を隣の男に見せてやるとなんとも嫌そうな顔をした
「おい……」
『超ちゅるんじゃん、よかったね』
「なんだよ、"ちゅるん"って……」
『降谷ももうおじさんに片足突っ込んでるね〜』
「同い歳だろ」
『うるさいな』
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