夏休みは過ぎ、9月1日になった。
キングス・クロス駅9と3/4番線はホグワーツに向かう生徒やその親でごった返していた。
その中にシリウスとリアも混ざっていた。
2人の親は今日は見送りに来てはいない。
執事のような男が彼女らをここまで車で乗せては来たが、見送りにまでは来てはいない。
忙しさに、見送りにきたことはなかった。
(レギュラスには会いたかったな…)
リアはトランクを片手に持ち、残りの手でシリウスの服を掴んでいた。
この人込みではすぐにリアは埋まってしまう。
引っ張られ、彼は不機嫌そうにしていたが、それでも人ごみにリアの手が離れてしまった瞬間に、シリウスは咄嗟に彼女の手を取った。
「乗り遅れる気かよ」
「……余計なお世話」
「やっぱムカつく」
共に素直じゃない言葉を投げてから、顔もあわさないまま汽車に乗り込んだ。
手は繋いだまま。
(Don't push yourself too hard.(無理はしないでね))
いつでも側にいるから。