空いているコンパートメントを探しているそのうち、いつの間にか手は離れていた。
いつまでも繋いでいるわけにもいかないし、そんなに仲がよいわけでもない。
リアは繋いでいた手を握ったり開いたりしていた。
その表情は懐かしげだったり、寂しげだったりする。
「シリウス! と、リア!」
その時、2人を後ろから呼ぶ声がした。
トランクと、さらにシロフクロウの入った鳥かごを引いたジェームズだ。
シリウスはにやっと笑ったあと、ジェームズの肩を叩いた。
親友の姿を見つけたシリウスは楽しそうに笑う。リアはその様子を少し離れた位置で見守っていた。
「ジェームズ! 久しぶりだな。
そのフクロウは?」
「便利だから買ったのさ。前から1羽欲しかったんだ。
あっちの方でリーマスとピーターが席とってるよ」
「お。サンキュ」
その会話を1歩引いた位置で聞いていたリアは、トランクを持ち直し踵を返した。
シリウスはジェームズ達と行く。リアもセブルスを探そうとしていた。
だが。
「リア! リアもおいでよ」
ジェームズだった。
機嫌の悪そうなシリウスを横目に、リアは苦笑を返した。
「コンパートメントは4人乗りよ。貴方達も丁度4人」
「だけどこっちには細長いリーマスと、小さなピーターがいるからね。
詰めれば小柄なリアぐらい入るよ。
ほら、どうせ、他もいっぱいいっぱいだ」
ジェームズはリアのトランクを奪い取ると、スタスタと先に行ってしまった。
ぽかんとしたリアはちらとシリウスを見たあと、小さく口を開いた。
「ごめん」
「……うっせ」
微妙な距離を保ったままシリウスとリアもジェームズを追い掛けた。
(I'm lonely, please give me some attention.(寂しいから構ってください))
遠慮して、そんな言葉、言えないでいるの