03

「オールマイト久しぶり」
オールマイトと緑谷が寝ている保健室へ一人の男が入室した。
「塚内くん、君もこっちにきてたのか!」
「オールマイトいいんですか!姿が!」
オールマイトはトゥルーフォームで血を吐きながら対応している。緑谷はヒーローではない人間にその姿を見られてはまずいのでは、とあたふたしてしまう。

「あぁ。大丈夫さ。なぜって、彼は最も仲良しの警官、塚内直正くんだからさ!」
「ははは、なんだその紹介。早速で悪いがオールマイトヴィランについて詳しく聞き」
「それより、生徒たちはみな大丈夫か!それに相澤く、イレイザーと13号は!」
緑谷の心配とは裏腹に2人は気安い関係だったようである。
また、今回のヴィラン襲撃に関して塚内が担当しているのか、当時の状況を聞こうとするがオールマイトは彼の言葉を遮りあの場にいた者たちの心配をした。
守るべきものを守りぬく。彼が確固たるトップヒーローの座を譲らぬ理由である。

「生徒たちはそこにいる彼以外は軽症数名。教師はとりあえず命に別状はなしさ。3人のヒーローが身を挺していなければ生徒らも無事じゃいられなかっただろうな」
塚内は、1−Aの生徒へ説明した内容と同様のことをオールマイトへと伝える。
重傷を負って守り抜いた20名の存在価値は大きい。

「一つ違うぜ、塚内くん。生徒らもまた戦い、身を挺した。こんなにも早く実践を経験し生き残り、大人の世界を、恐怖を知った1年生など今まであっただろうか。ヴィランも馬鹿なことをした。1−Aは強い。強いヒーローになるぞ」
窓から差し込む夕焼けのように、1−Aの生徒にはまぶしいながらも包み込む優しさをもったヒーローになれる能力がある。

「ところで塚内くん、緑谷少年。君たちははニケの噂をしっているかい」
「ニケってギリシャ神話にでてくる勝利の女神のことかい?」
塚内は首をかしげ、頭部のない石像を思い浮かべる。

「あっ!もしかして、ここ数か月プロヒーローたちの間で噂されているニケ勝利の女神のことですか?!」
「あぁ、それだ!」
さすが緑谷少年だ。プロヒーローに関する情報収集には余念がないな!

「もしかして、オールマイト・・・!」
「実は私・・・・会っちゃった!」
「えええええええ!!すごい!!あらゆる危機的状況時にあらわれて必ず勝利へと導いてくれる存在で、翼をもち女性の見た目をしているたから、勝利の女神にちなんでニケと呼ばれているんですよね!あの活動限界を迎えてあオールマイトが300発の攻撃と、さらに衝撃吸収型の脳無を遥か彼方へ吹き飛ばす一撃を打てたのは彼女の存在があったからかもしれないってことですね。それはつまり彼女で”個性”かもしれないってことで、でも勝つとすぐに姿を消してしまうしゴーストや幻視系でもないって言われていて、目視する人もピンチのプロヒーローだけに限られているから存在も本当なのか曖昧だし、今回オールマイトが見たってことで信ぴょう性はかなり増してブツブツブツブツ」

「はははは、オールマイト。この子自分の世界に入り込んだぞ」
「緑谷少年は分析が得意なんだ!」

「しかし、そのニケという彼女が現れたということは君は危機的状況だったということになるが。オールマイト」
「あぁ、そうさ、かなり力は衰えている。はやく後進育成をせねばならぬ」
古傷に新しい傷が上書きされた左脇をそっと抑えた。








「あれ、公子。手に擦り傷できてんね」
「そうなんだよね〜知らない間に書類で切っちゃったんかなぁ。オロナインぬっとこ」
「書類で手の甲切るってどんな紙の持ち方したのよ」
それに、紙で切ったってよりも明らかに石が当たったような傷だよそれ

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