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ーーーブォオオン!!



そんな爆音と共にボンゴレの屋敷に車を走らせる。

いつもより荒々しく車をつけると一直線に綱吉のところへ向かった。
途中たくさんの人間とすれ違ったが、僕の剣幕に誰一人僕に声をかけるものはいない。

いなかったのだが、ただ一人だけそんな僕に声をかけられる人間がいた。




「よっ、雲雀!久しぶりなのなー」

「…山本武…」

「…もしかして姫のことでツナんとこ行くのか?」




ーーーやはり彼は侮れない。

何もわからないような顔をして、野性的な勘で行動の意味をあててくる。
無言で肯定すると、珍しく真面目な顔をして、「頼んだ」と短く呟いた。


言われなくてもこのままにはしておかないよ。

…君も沢田には姫が必要だと感じているんでしょ。



わかってる、と返せば「やっぱ雲雀は頼りになるのなー」と明るく笑って何処かに逸れていった。
僕が頼りになるのは当たり前でしょ、と小さく返しながら真っ直ぐ沢田の部屋に向かう。


沢田の部屋の前につくと、ノックなぞせずトンファーでドアをぶち破った。
沢田は仕事してたみたいでぼんやりとした目を僕に向ける。

……何その腑抜けた顔。


ーーーバキッ!!



「…っ!」

「一発殴らせなよ」

「……殴ってから言わないでくださいよ」




口の端から流れる血をピッと親指で拭うと沢田は静かにグローブを装着した。

いい度胸だね、と僕もトンファーに炎を灯す。

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