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そしてパーティー当日・・・
姫はドレスアップして綱吉のパートナーとして来ていた。
綱吉はパーティーに来ている主要人に挨拶していて忙しそうだったから姫はその横で静かに笑っていた。
こういう場での立ち振舞いは一応ボスの娘なので慣れている。
美しい奥様だと誉められると綱吉はそうでしょう、と嬉しそうに笑う。
お世辞なのに嬉しそうな綱吉に姫は苦笑していたが。
「綱吉様、お酒頂いて来ましょうか?」
「うん、頼んでいいかな」
「はい。では、「綱吉?」
いってきます、と言う言葉と共に聞こえてきた高い声。
透き通るような声に姫は思わずゆっくりその声が聞こえてきた方を見やった。
綺麗な金髪に、こぼれ落ちそうなくらい大きな瞳。
キラキラとした雰囲気に、なんて綺麗な人だろうと姫は思わず見とれてしまった。
・・・けど、すぐにハッとしてゆっくり綱吉の表情を見たが、・・・見なければよかったと後悔することになった。
綱吉が驚きと・・・切なそうな顔で見つめていたから。
その時、は姫ようやく思い出したのだ。
ーーー綱吉の部屋で見た写真の女性だったことを。
「綱吉!久しぶりね」
「・・・あぁ、久しぶり・・・・ティナレス」
「会えて嬉しいわ。・・・三年ぶりかしら?」
「そうだね。・・・紹介するよ。こちら、オレの奥さんの姫。
姫、こちらはティナレス。ある会社の社長令嬢で、以前お世話になったんだ」
「奥様・・・?・・・綱吉、結婚、・・・したの?」
「・・・うん。この前ね」
「そう・・・」
逃げ出したい。
そう思ったのは初めてだった。
この空気で何もわからないほど無知ではない。
ーーー苦しい・・・苦しいよ、綱吉・・・
そんな目で彼女を見つめないで。
お願い、・・・私を、見て。
おめでとう、と笑う彼女に、ありがとう、と微笑む綱吉。
私が入る隙間なんて、ない。
「奥様、ティナレスです。・・・よろしくお願いします」
「・・・よろしくお願いします、ティナレスさん」
やだ、やだ、と心が叫ぶ。
よろしくなんて何て嫌な言葉。
ほら、目の前の女性の目は全く笑っていない。
ひんやりと冷たく感じた、瞳。
ーーーねぇ、リボーン。
あなたの気を付けろ、っていう言葉はこれを指していたの?
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