転入生現る!
今日はどことなくみんな落ち着きがない、と姫は教室に入って首を傾げた。
広い、パソコンや冷暖房は勿論、冷蔵庫なども完備している教室に入ればいつもより賑やかな雰囲気。
行事前のような賑やかさに今日何かあったかな?と考えを巡らせたが何も該当せず、とりあえず聞いてみることにした。
おはよう、と後ろの席のロビンに声をかけるとロビンは難しそうな本から顔をあげておはよう、とにこり、と微笑む。
「今日何かあるの?みんな何だか楽しそう」
「ふふ、そうね。今日はどうやら転入生が来るらしいわ」
「転入生…?ソーレに?」
「えぇ。しかも、ルフィのお兄さんとか」
「ルフィの!?」
そうだったんだ!と姫は嬉しそうに笑った。
道理で先ほどからルフィがそわそわしているのだ、と。
どんな人かロビンに聞こう、と口を開きかけたが席につけー、というシャンクス先生の声に仕方なく席に座る。
ニシシ、とルフィが嬉しそうに笑えばシャンクス先生はわかりやすいな、と苦笑し、転入生がきたことを伝えた。
入れ、と言われて入ってきたのは制服にオレンジ色のガロンハットを被った背の高い男の人。
軽く帽子をあげながらニカッと人懐っこい笑みを浮かべて、
「エースだ。よろしくな!」
と一言自己紹介をしたのだった。
「ルフィの兄だ」とシャンクス先生は付け加えて仲良くするように、と続ける。
よろしくなー!と大きく手を振るルフィに今更かよ!と隣に座っていたナミはつっこんでいたが。
「じゃー姫!」
「はい」
「エース、あいつがこのクラスの委員長で生徒会長だ。
姫、こいつの学校案内頼めるか?」
「勿論です」
「よーし、なら丁度今から自習だし案内してきてくれ」
「はい。…エースくん、でいいかな?よろしくね」
「あんたが噂のルチアか!よろしくな!」
さすがはルフィの兄。人見知りなど知らないように姫と話し始める。
そんなエースに姫も次第に楽しくなったのか、終始笑顔で学校を案内した。
ルナやオンブラの校舎になると授業中にも拘らず姫への黄色い声が響き、隣にいるエースへもかっこいい、との声があがる。
姫は一つ一つの声にちゃんと手を振って応えているのを見ながらエースは少しだけひっかかりを感じた。
大体を回ると最後に誰もいないテニスコートにつき、姫はここで部活をするんだと話し始める。
「テニスってとっても気持ち良くてね、いいコースに打てたら嬉しいし、気分もスッキリするの!
この前も試合でライバルの子とラリーが続いて……ってごめんなさい、関係ないね」
「……いや、んなことねぇよ。
姫って…テニスの話の時が一番いい笑顔するな」
「あ…そう、かな……ふふ、そうかも」
テニス、大好きだから。
そう笑いながら言うとエースは少し目を見開いてプハハ!と豪快に笑い、ぐしゃぐしゃっと乱暴に姫の頭を撫でた。
そんなエースに目を白黒させたが、エースが本当に楽しそうに笑っていたので姫も釣られて笑っていたのだった。
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