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転入生として挨拶してから今は休み時間。
並中生だった人は私のことを覚えていてくれて、すぐに仲良くなれた。
この包み込んでくれるような優しい雰囲気が大好きで…やっぱり並盛に帰ってきてよかったと思えた。
変わらない…みんなの優しさ。みんなの態度。
その全てが私に絶対的な安心感を与えてくれる。…恭弥の隣も安心するんだけど。
ふふ、ちょっとだけ気恥ずかしいな。でも、本当に落ち着く……
…少し前まで、もしかしたらみんながよそよそしくなっているんじゃないかって、不安だったから。
一年も一緒にいられなかったんだもの。
その一年の間に何があったか、とか全然知らないし、みんなとの思い出が何一つない。
だから知っているのにどこか知らない空気が流れてしまうんじゃないかって…恐かったけど。
みんなの雰囲気はそのままで、少しだけ大人っぽくなっているけど変わらず優しかった。
それが、たまらなく嬉しかったの。
「美瑠ちゃん!」
「…!京子、花!」
名前を呼ばれて視線を向ければ……少し大人っぽくなった京子と花。
その姿を認めると私は迷わず2人に抱きついた。
最初は2人ともびっくりしたみたいだったけど……すぐに私を抱き締め返してくれて。
そんな二人の優しさが嬉しくて、また私は笑っていた。
「ただいま、京子、花!」
「おかえりなさい、美瑠ちゃん!」
「あんたいきなりいなくなったから……心配してたのよ」
「ごめん、花」
花の言葉にそうだった…、とその事実を思い出した。
私は……京子や花にも、お別れを言わずにイタリアに行ったんだ。
……怒ってる、かな?
花も京子もそんな心の狭い人じゃないってわかっているけど、少し不安で。
そんな私の気持ちが伝わったのか、2人ともゆっくり体を離す。
「怒ってなんかないわよ。
でも、ちゃんと行くときはお別れくらい言いにきなさい」
「そうだよ!私、本当にびっくりしちゃって……」
「ごめん!もう、いきなりいなくならないから」
ならいいのよ、と花が笑えば京子もうん!と元気よく頷いて笑ってくれた。
京子は無垢な子どもみたいな笑顔で、花は大人っぽく綺麗に笑う。
この2人も外見が大人っぽくなって綺麗になっても、笑顔だけはあの頃のままなんだね。
変わるものもあれば変わらないものもあって…やっぱり安心した。
「雲雀さんとはもう会ったの?」
「うん!昨日ね」
「そう。よかったじゃない」
「今朝も遅刻しそうになって会ったけど」
あのときの恭弥といったら殺気振りまいていて……みんな怯えてたんだよ。
でもやっぱり恭弥は並高でも最強なんだな、って思ってちょっとおかしかった。
そうクスリ、と笑うと花がそうね、と苦笑する。
「あ…!じゃあツナ君達も雲雀さんに会ったの?」
「え!?あ、うん!会ったよ!」
「咬み殺されなくてよかったね」
「うん…本当に」
少し顔を赤くしながらも京子と話しているツナにここも変わらない、と微笑む。
相変わらずツナは京子が好きなんだなぁって。
でもあれから一歩も進展していないみたいだった。…女の勘なんだけど。
そろそろ京子もツナの気持ちに気づいてあげればいいのに。
そうすれば少しは関係が変わるかも…って、あ…好きといえば、恭弥。
今思い出すと朝何か言いかけていたような…?
……恭弥のとこに行こうかな。新しくなった応接室にも行ってみたいし。
だって、私はいつだって風紀委員として…気恥ずかしいけど彼女として、隣にいたいから。
考えたら即実行の行動派の私はすぐにツナに話しかけた。
「ツナ、私恭弥の所に行ってくるね」
「あ、うん!いってらっしゃい!先生にはうまく言っておくね」
「ありがとう」
雲雀んとこかーと武が笑っているのを見ながらみんなに手を振って私は教室を出て行った。
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