9.2



一人そのことに感心していると「一緒に教室戻ろう」と歩き出したから断る理由も特になく、私も一緒に歩き出す。
やっぱり女の子らしく私より少し遅い歩調で歩く由里の隣を歩いていると急に私の方に視線を向けてきた。



「私ね、ずっと姫ちゃんと話してみたかったんだー」

「…どうして?」

「え?」



きょとん、とした由里に私まできょとんとしてしまう。

だって、そうでしょう?
私は教室で人嫌いといわれたりして、自分からも話しかけない、話さない。…そんな人と話してみたいと思う?

私なら思わない。変な人、と一定の距離を置いてその人と過ごすはず。

そんな私とは対照的に由里は少しだけ首をかしげながらその答えを探し出した。



「うーん…どうして、って言われたら決定的な答えはないんだけど…あえていうなら好奇心?」

「好奇心」

「うん。なんかそう言ったらちょっと失礼かもしれないけど」

「…気にしてない」



とか言いながら少しだけ「好奇心とか失礼じゃない?」とか少しだけ思ったりする。
そんな雰囲気が伝わってしまったのか、由里は少しだけ慌てたように言葉をすぐに繋げた。


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