13.1



月曜日、いつもながら遅刻すれすれまで寝て起きてから急いでご飯を食べて玄関まで急いでいく。
出る直前に私はポケットから恭弥に貰ったブレスレットをはめて、一瞬だけ幸せな笑みを浮かべてから慌てて玄関を飛び出す。

きらきらと輝くブレスレットに何度も嬉しさがこみ上げながらも私は学校まで走っていった。
本当は装飾品なんてダメなんだけど恭弥からもらったものだからずっとつけていたくてつけてから学校まで来てしまった。

そういうことを取り締まるのは風紀委員で、そのトップは恭弥。
何となく、恭弥なら許してくれそうだな、なんて甘えたことを考えたのだった。

学校に着いて教室まで行くとちょうどツナたちもついたようで「おはよう」と挨拶を交わす。
眠いね、なんて話していると獄寺隼人が「おい」とこちらを睨んでくる。



「お前いいのかよ、それ」

「え?」

「そのブレスレットだよ」



まさか獄寺隼人にそれを言われるとは思ってもおらず(だって彼もピアスとかネックレスとかつけているから)びっくりしているとツナや武は今気づいたようで「本当だ!」とまじまじとそのブレスレットを見つめてきた。
何だか少しだけ恥ずかしくなりながらも言葉を濁していると武が興味深々に聞いてきた。



「そのブレスレットどうしたんだ?」

「…恭弥に、誕生日プレゼントって」

「え!?姫誕生日だったの!?」

「…?うん」

「知らなかったー!」



ごめん!とツナに謝られ、武にはまじかよー!とびっくりされてしまった。
いや、私が言ってなかっただけだから謝らなくてもいいのに、と思いながらも困ったように笑うしかない。


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