16.3



応接室の前まで来るとノックして雲雀さんがいるのかどうか確かめる。
雲雀さんは気まぐれに見回りとか行くから応接室にいるかいないかは判断できないのだ。

…姫が教室にいたら見回り、いなかったら応接室にいる、というのはわかるのだが。

誰、という低い声が中から聞こえてどうやらいるときにこれたようだった。




「沢田です」

「…入って」




失礼します、といってドアを開けると雲雀さんは風紀の仕事をしていたらしく、自分の机に向かっていた。
何、と鋭い視線を受けて恐くて身を引きそうになったがそれではここに来た意味がない、と引きそうになった身体をぐっと堪える。




「どうして、姫が休んでいるのか…知っていますか?」

「…君に、関係あるの?」

「関係あります」

「その理由は」

「…姫が、好きだから、です」




です、というのと同時にひゅっとトンファーが俺の頬すれすれを通過した。
さぁっと自分から血の気が引いていくのがわかったが、雲雀さんの顔は怒りに満ちていた。


それでも俺の身体は逃げない。


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