20.2
その後の姫は時々ぼぉっとしていて、教室にいることが多くなった。
外をずっと見つめているときに俺も少し外を見てみたら雲雀さんがいることが多かった。
切なそうに、けれどどこか愛おしそうに見つめる姫の横顔を俺はただ見つめることしかできなくて。
そして最近、雲雀さんの隣にいることが多くなったのが由里。
まるで姫と由里が入れ替わってしまったように、雲雀さんの隣には必ず由里がいた。
姫はそのことについてまったく触れず、教室内で本を一人で読んでいる。
…どういうことだろう、とみんなも最初は思ったらしいが、相手は雲雀さん。
好奇心があってもそれを直接聞ける人間はおらず、誰もがそのことについて触れることはなかった。
俺も気になる人間の一人だったが詳しいことを聞く勇気がなくて、ただ姫に以前より多く話しかけることしかできなかった。
「姫、一緒にご飯食べようよ!」
「…うん」
「山本と獄寺くんも一緒にいいかな?」
「うん、もちろん」
アメリカから帰ってきて以来、というより姫が雲雀さんの隣にいることがなくなって以来、姫はお弁当を作らなくなり、代わりにいつも近くのコンビニで買ってきたおにぎりを二つ持ってくるようになった。
…そういえば、姫がお弁当持ってくるとき必ず雲雀さんが取りに来ていたんだっけ。
今考えると姫が作っていたお弁当は雲雀さん用だったのかもしれない。
そんなことを考えながら天気がいいので屋上で食べることになると俺と姫は一緒に屋上に行く。
「今日の数学憂鬱だなー」
「…出席番号の日?」
「そうなんだよ!はぁ…」
「いざってときは教えるよ」
「え!?ありがと!」
ううん、と首をふる姫は学校一の秀才。頼りになるなー!って俺情けねー!
なんて心の中でつっこんでいると先に来ていた山本と獄寺くんが屋上にいた。
待った?と聞くと今来たところだといわれて少しホッとすると姫も呼んで輪になって食べる。
いつの間にやらリボーンがいて、ちゃおっスなんて挨拶しながら母さんが作った弁当を食べていた。(いつのまに!?)
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