「おい、コムイ。報告書だ」



がんっとドアを蹴飛ばしながら入ってきたのは、だれであろう神田。
いつもならノックはしないものの、手で開けて入ってくるというのにいつになく乱暴だな。
そんなことを思いながらコムイは目線をあげると、そのありえない光景に思わずコーヒーを零し、勢いよく立ち上がっていた。



「か、神田くんんん!??いつから聖ちゃんとそんな仲にぃぃ!?」

「実は昔からなんです、コムイさん」



なんと、聖と神田は手を繋いで入ってきたのだ。
もう片一方の手はもちろん空いているのだが、その片方の手を使わずに入ってくるのが神田らしい。

慌てる(中には絶望的な表情を浮かべる者もいたが)科学班の面々に対して聖は恥ずかしそうにはにかむだけで、嫌がるそぶりを見せない。
いや、それよりも「昔からだ」と言うこと自体が信じられない。神田はずっと教団で暮らしているはずなのだ。
日本に暮らしていたという聖と神田が知り合う機会はなかったはず。
それがわかっているからこそ、コムイは「昔からって!?」と食いついたが、聖は「幼馴染なんです」としか答えなかった。



「お、幼なじみ!?何だいその青春的な関係は!!…っだ、だ、だからって…お兄ちゃんはそんなの認めないぞー!!」

「おい、コムイ…てめぇはいつから聖の兄になったんだ。斬るぞ」

「そうよ、兄さん。それにしても神田、よくも私の聖を奪ったわね…」



覚悟なさい、と神田にしか聞こえないように低く囁くリナリーのなんとも迫力のあること。
しかし、そんなリナリーに怯まないのが神田である。

軽く鼻で笑って上等だ、と口の端を上げた。



「聖はオレのもんだ」



神田がぎゅっと聖の体を抱きしめた途端、科学班に響き渡る悲鳴。
勝ち誇ったような笑みを浮かべる神田に対して、聖は「私は私なのですが…」と苦笑していたが、その声は悲鳴によってかき消されていたのだった。












〜おまけ〜 (といいつつどーでもいい話)


「聖、おかえり」

「ただいま。リーバーさん」

「(やっぱ癒されるな〜)一緒に飯、食いに行くか?」

「はい。是非!」


「「「なにしれっと聖を誘ってる(んだよ)((の))?」」」



この後リーバーさんの姿を見たものはいないらしい。


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