約束というには曖昧で、軽口というにはあまりにも優しい
*ヒロイン:ツナの愛人で雲雀の幼馴染
基本会話のみ
「ねーねーひばりん」
「咬み殺すよ」
「えーいいじゃんひばりんで。いっつも呼んでるし」
「………で、何」
「この間さ、ツナに『愛人のくせに口出さないで』って言われた」
「で?」
「しかもその後他の愛人抱いてんの」
「ワォ、惨めだね」
「おいおい、そこは『酷い!』って憤慨するところでしょ」
「酷い話だよ。見向きもされてないのに愛人の立場貫くんだからさ」
「ねえ何?私を陥れたいの?」
「馬鹿にしてるんだよ」
「ひど!!!」
「大体やめればいいでしょ、あの浮気男の愛人なんて」
「……本当だよね、やめればいいのに。何でやめられないんだろ?」
「知らないよ(知りたくもないし)」
「…あの寂しそうな目見てると何かほっとけなくなるんだよねー…」
「完全にダメ女」
「図星だけに傷つく!!」
「へぇ、自覚はあるんだ」
「あるある。やばいくらいにね。…大体さ!ツナもツナだよ!いつまで初恋の京子ちゃん引きずってんの!?巻き込まないって決めて連れてこなかったのはツナじゃん!!それでイタリアに来て京子ちゃんとは真逆の女達を愛人にして隙間埋めるとかガキか!!そんなガキを好きになる私もガキだーっ!」
「よくその長ったらしい台詞を息継ぎなしで言えたね」
「はぁはぁ…」
「やっと静かになった」
「…ねぇ、私このままだとずっと結婚できないよね」
「まぁね」
「否定してほしかった!」
「…大丈夫だよ」
「え、何を根拠に」
「君が30まで見向きもされなかったら僕が拾ってあげる」
思わず恭弥の顔を見つめていた。
……まさか恭弥からそんな言葉が聞けるとは思ってなかったから。
まじまじと見つめる恭弥の横顔はいつもと変わらない。
本気なのか冗談なのかわからないけれど、…恭弥の気持ちは嬉しかった。
「……せめて29にしてよね」
「我が儘だな」
そう言いながら、優しい笑顔を浮かべるのだから、ずるい。
約束というには曖昧で、軽口というにはあまりにも優しい
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