3
「ミランダ」
「レティシアちゃん…」
胸のあたりをぎゅっと握りしめて、呼吸を乱しているミランダにレティシアは目を細める。
きつそうだ…当たり前だろう。初めてイノセンスを発動させたのだ。
初めての発動では体力の消耗も激しい。その上、初めての戦闘。
自分はどれだけ発動を長く保てるのか。…アクマに攻撃されたら、どうしよう。
不安と恐怖が入り交じって、床を濡らすほどの冷や汗をかいている。
「大丈夫…ではないわよね…」
「そ、そんなこと…ないわ…」
震えているミランダにレティシアは優しく笑いかけた。
大丈夫だと、伝えたくて。
少しでもミランダに安心してほしくて。
ミランダの発動は自分の力を使ってでも持続させよう。
アクマが襲ってきたのなら、自分が破壊し、その身を守ろう。
だから、心配せずに発動を維持することだけ考えてほしかった。
そして…アレンとリナリーを一時的にでも助けてくれたことへの感謝を込めて。
「ありがとう」
「!」
「ありがとう…ミランダ…」
アレンを痛みから解放してくれて……
リナを深い闇から救い出してくれて……
そして、踏み出す勇気を出してくれて、
「本当に、ありがとう…」
「レティシアちゃん…」
「そんなに泣きそうな顔しないで。ミランダは私が守ってあげるから」
「ありがとう…レティシアちゃん…」
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