「ミランダ」

「レティシアちゃん…」


胸のあたりをぎゅっと握りしめて、呼吸を乱しているミランダにレティシアは目を細める。

きつそうだ…当たり前だろう。初めてイノセンスを発動させたのだ。
初めての発動では体力の消耗も激しい。その上、初めての戦闘。
自分はどれだけ発動を長く保てるのか。…アクマに攻撃されたら、どうしよう。

不安と恐怖が入り交じって、床を濡らすほどの冷や汗をかいている。



「大丈夫…ではないわよね…」

「そ、そんなこと…ないわ…」



震えているミランダにレティシアは優しく笑いかけた。

大丈夫だと、伝えたくて。
少しでもミランダに安心してほしくて。

ミランダの発動は自分の力を使ってでも持続させよう。
アクマが襲ってきたのなら、自分が破壊し、その身を守ろう。

だから、心配せずに発動を維持することだけ考えてほしかった。

そして…アレンとリナリーを一時的にでも助けてくれたことへの感謝を込めて。



「ありがとう」

「!」

「ありがとう…ミランダ…」



アレンを痛みから解放してくれて……
リナを深い闇から救い出してくれて……

そして、踏み出す勇気を出してくれて、



「本当に、ありがとう…」

「レティシアちゃん…」

「そんなに泣きそうな顔しないで。ミランダは私が守ってあげるから」

「ありがとう…レティシアちゃん…」


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