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「大変なことになったね」
アレンは意識がぼんやりとする中、聞こえるはずのないコムイの声が聞こえてきて意識が浮上する。
コムイらしき人物の隣にはうっすらと金糸の髪がゆれるのが見える。
「ラビ、誰も入ってこないように見張っててよ」
「ヘーイ」
「あれ?」
本当にコムイさん?と信じられなくてアレンはじーっと見つめる。
まだまだ頭が働かない中で、「大丈夫?モヤシくん」とレティシアの声が聞こえてきて、ゆっくりそちらへと視線を向けた。
そこで目に入ったのは、レティシアとコムイ。…と、コムイが持っているドリル。
「…っ!!!」
「や、目が覚めちゃったかい?」
「あらら。折角意識がないうちに修理しちゃおうと思ったのに」
忘れもしない。
入団の時にあのぱっつんのせいで傷ついた腕を治したドリルだ。
あの恐怖は一生忘れない…!!
アレンは恐怖に慄きながらも疑問に思っていたことを口にする。
「コムイさん!?え?ここどこ!?」
「ここ?病院だよ。
街の外で待機してたファインダーから『街が正常化した』との連絡を受けたんだ。
任務遂行、ご苦労だったね」
「街が…!?」
「ミス・ミランダもさっきまでここにいたんだけどスレ違っちゃったね」
「てか、コムイさんは何でここに…」
「もちろんアレンくんを修理に!」
「…まじで?」
あの痛みにまた襲われるかと思うと途端に顔が青ざめる。
いやいや、まじで勘弁して…!!
グッと親指を楽しそうに立てたコムイが冗談だよ、というように穏やかに笑った。
「実はね、これから君達には本部に戻らず、このまま長期任務についてもらわなきゃならなくなったんだよ。
詳しい話はリナリーが目覚めた時、一緒にする」
「!リナリーはまだ目覚めて…!?」
「神経へのダメージだからね。…でも」
「大丈夫っしょー今、ウチのジジイが診てっから。すぐもとに戻るよ」
知らない声が差し込まれ、アレンが驚いてそちらの方へ目を向けた。
そこにいたのは、赤髪にバンダナの男。
人懐っこそうな顔で、黒い団服を着ていることから同じエクソシストなのだとわかった。
「ラビっす。ハジメマシテ」
「…はじめまして」
返事が返ってきたことにラビは人に好かれる笑顔をみせる。
人なつっこそうな、ニコッと音のつく笑顔。
「…ラビットってラビって名前だったわね」
なんてレティシアがぼそっと呟いた言葉がアレンとコムイにだけ聞こえて、思わずコムイは吹き出してしまった。
唯一聞こえていなかったラビはいきなり笑い出したコムイに首を傾げる。
「な、なにさ!?」
「なっなんでもないよっ!そうだ!アレンくん、ミス・ミランダから伝言を預かったよ」
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