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「オレらはサ、圧倒的に不利なんだよ。
便利な眼を持ってるお前と違ってさ、アクマは人間の中にまぎれちまう。
オレやレティシア、他のエクソシストにとって人間は伯爵の味方に見えちまうんだなぁ」
何でもない言葉だが、アレンにとっては重い言葉だった。
今までそんなことを思ったことなかった……
人間は守るモノ。
そう思い続けていたから……
自分の甘さにようやく気付き、ぎゅっと拳を握り締めると三人を引き裂くように落ちてきたさっきの熱の塊。
そのせいで、ラビの姿もレティシアの姿も見えなくなってしまった。
「ラビ!!レティシア!!」
「ダイジョブ!雑魚(レベル1)ばっかだ!」
「ホント、退屈しちゃうわ」
ラビは一斉に向けられる銃の群れに向き直る。
レティシアの方もたくさんの銃口が自分を狙っていたが、レティシアはまだイノセンスを発動することはない。
「さて、来いよ」
ラビの言葉がきっかけとなり、銃声が絶え間なく響き渡る。
アレンは銃型イノセンスに変え、撃ちながらラビの言葉をリフレインさせていた。
『お前と違ってさ。オレやレティシア、他のエクソシストにとって人間は伯爵の味方に見えちまうんだなぁ』
バカだ、僕は。
ノアが…人間が敵になると知ったくらいでグラついて……
ラビの言葉で思い出した……
『何故、いつもコートを着てるかだと…?』
『だって、目立ちますよその服。十字架の紋章掲げてエクソシストってバレバレじゃないですか』
『馬鹿弟子、バレるために着てんだよ。お前とは違うのだ阿呆。
見えん敵に対してこっちまで姿隠してどーする。
こいつは“的”なのさ。
こうしてれば近付く者をすべて疑える』
『襲われるのを待ってるんですか…?』
『そのための団服(コート)だ。
お前に…こんな不安は無いのだろう、アレン』
師匠もラビもレティシアも…エクソシストになった人達はみんな、人間の中で、ずっと人間を敵と見て戦ってきたんだろう。
その中にいるアクマと戦うために。
身を曝して囮となって。
守るべき人間を守るために。
…そっか…レティシアが言ったことがようやくわかった……
『覚悟を決める事ね。覚悟がなければ…この先やっていけないわ』
僕はこの道を歩き続けると決めたんだ。
ならこの団服と共に覚悟を決めなければ。
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