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「吐け」
病院の一室。
お世辞にも『綺麗』とはいえないほど積まれていた資料は無惨に散らばり、その中でバラバラになったアクマと無傷のブックマンが立っていた。
アレン達にアクマが襲撃してきたように、危惧していた通り病院にも来ていたのだ。
「何用で参った?」
「クッ…ククククッ…千年伯爵サマからの伝言(メッセージ)だ…」
『時は満ちタv』
『7000年の序章は終わりついに戯曲は流れ出スv』
『開幕ベルを聞き逃すな』
『役者は貴様等だエクソシストv!!!』
腕の先にあった兎は分裂し…無抵抗なコムイに向かう。
「タダで壊られねぇ!」
ブックマンが気づいたときにはコムイとアクマの距離は5p。
到底間に合うことのできない距離にブックマンは咄嗟に、体が動かなかった。
しかし、室長を死なすわけには、
そんな考えがかすめた瞬間、彼女の目が開かれる。
盛大な爆発音が病室内に響いた。
資料が焼ける匂いが立ち込める中、ある衣擦れが聞こえてくる。
「リ…リナリー」
ダークブーツで当たる寸前にアクマを破壊し、コムイには怪我はない。
そうだろう。
コムイはリナリーにとって『戦う理由』なのだから……
安心するようにリナリーはブックマンに穏やかな笑みを向ける。
「起きられたか…」
ホッとしたのもつかの間。
近づいてくる叫び声という名の絶叫が聞こえてくる。
聞いたことのある声の叫び声に思わず三人の視線は病室の窓に向いていた。
窓という窓をぶちやぶって入ってきたのは、ラビとアレン。
勢いは止まらずそのまま病室の壁に激突する。
資料と土煙が舞う中、リー兄弟はあきれ顔だ。
「またアレで飛んできたな、ラビ」
「あら、ちょっと遅かったわね」
「レティシア!」
「リナ!起きたのね!よかったわ」
「ごめんなさい…心配かけて」
「いいのよ。リナが元気になってよかったわ」
コムイが隣で友情だねー!と泣き叫んでいるのは二人とも無視。
なんて言ったっていつものことなのだから。
ほのぼのと笑いあっているレティシアとリナリーの隣でラビが瓦礫の中から笑顔をのぞかせる。
「アハハハ悪い!これ便利なんだけどブレーキの加減がちょい難しいんだなぁ。
てかレティシアも戻ったんさね。よかったさ!でも気持ちよかったろ、アレン」
「モヤシくん絶叫だったけど?」
「…?アレン?」
「小僧ども…っ!」
気絶しているアレンを頭にのっけ、ホラー映画ごとく煙の中から現れたのは負傷したブックマン。
それは明らかに先のアクマの戦闘ではなく、アレンがぶつかってきてできた傷。
つまりは、ラビの槌のせい。
「アレ…!?」
その様子にラビの顔が真っ青になったのは…言うまでもない。
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