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「う゛〜う゛―んう゛―んう゛―ん」
「おいアレン、起きろー汽車が来たぞー」
しかし起こす気はさらさらないのか筆を片手に落書き中。
そう、修学旅行などで先に寝たら顔に落書きされるという悪戯だ。定番だと言える。
その様子を隣で見ていたレティシアは呆れたようにため息をついた。
「モヤシくんが落書き帳になってるわ。可哀相だからやめたら?」
といいながらレティシアも利き手に油性ペンを持った。
「何しとるんじゃお前は!」
もちろんラビだけブックマンに後ろから殴られる。
そのためラビだけ落書きを中断した。…が、話し口調は楽しそうだ。
「こいつまーたクロス元帥の夢見てるぜ」
「ぐあぁぁ…う゛―んう゛―ん。師匠の人でなしー」
「あーすごく分かるわ、その気持ち。クロスってホント人でなしなのよねぇ」
と言ってアレンの顔に『クロスの人でなし』と書いた。酷い仕打ちである。
「コラー!みんな早く乗って!これ逃すと明日まで汽車ないんだから」
リナリーの声のおかげで汽車にぎりぎりで(飛び)乗ることができた。
レティシアはもちろんさっさと汽車に乗っていたが。
アレンは自分に落書きされていることを知るとすぐに汽車のトイレへと行き、顔を洗う。
レティシアが油性で書いたせいで相当苦労したが、洗い流すことができた。
…だが、それ以上に憂鬱なことがあるゆえに、深いため息をついた。
「師匠んトコ行くことになった途端夢見が悪くなった…この正直者…」
ひとりつっこむ。
「(でも状況が状況なだけに文句言ってらんないしなぁ…)」
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