「ほえ…?」

「こら、そこの人間共―――!!」


アレンが撃って穴があいた所に立っている綺麗な女性。

レティシアとアレンは思わず声の主を見上げた。

随分、綺麗な女性…と頭の片隅で思いつつ、どうしてこんなところにこんな女性がいるのか、とレティシアの中で疑問が浮かんだ。



「何してる!!この子達はアイレスター様の大事な花よ!!」



バキュ―――――ンッ!!!


また…とレティシアがため息をつくと同時に女性の目がアレンのコートに移る。

見慣れた、自分の敵である…エクソシストのコート。
エクソシストか、と小さく呟いた声をレティシアの鋭い聴覚がとらえてレティシアは鋭く彼女を見上げた。



「何か熱い視線を感じる…」

「無駄にキラキラしてるわね…」


ストライク!!!

ラビがモロタイプvと目をハートにさせて周りにはキラキラオーラを振りまいていた。
初めて見るアレンは少々引き気味だが、何度も見てきたレティシアは再び呆れた視線をラビに向けていた。

「ラビ?」というアレンの呼びかけも無視し、ラビは「おーい」と女性の方に呼びかけている。



「モヤシくん、あぁなったラビットに声は聞こえないわ。惚れっぽいのよ」

「アラvウフンv」


女性はラビに向かってパチンと可愛くウィンクを投げる。
それに対しラビは思いっきり目をハートにして「うひょう!!!」と喜ぶからあほらしい。
アレンは必死につっこむが、レティシアは呆れてつっこむ気もない。

セクシーポーズをとりながら女性はニコリと微笑んだ。



「可愛い子ね。どう?私の恋人になる?」

「マジ…!?」

「聞けぇ!!!」

「ナイスチョップ、モヤシくん!」

「…何すんさー…」


もちろんキレイにチョップを落とされた場所には大きなたんこぶ。

アレンは紳士を殴り捨てて必死に説得する。



「何、あんなのに興奮してんですか!!!喰われかけてんですよ!!」

「やっぱガキだなアレン」

「はぁああぁああ!?レティシアの方が何千倍も綺麗で美人でしょ!!」

「あら、モヤシくん口がうまいわねv」

「た、たしかにそうだけど…」

「『あんなの』…?」


ピクリと彼女の頬が引きつる。
女性なら『あんなの』扱いされれば誰だって怒るだろう。

レティシアも例外でなく。
いや、レティシアならさらに怒り、…言葉にならないほどボコボコにされるだろう。



「ケッ、私はアイレスター様の助手のエリアーデ。あんた達、ここに何しに来たワケ?」

「吸血鬼退治v」

「男爵に連れ去られた村人を捜してるんです!」

「村人ぉ?あぁ、コレ?今から埋めにいくとこだけどぉ?」



足を持って村人Fを見せつけるように持ち上げた。

どう見ても…もう彼は事切れている。
しかし、村人たちは『食べる』と言っていたが、形は保っているし、血を吸われただけなのだとはわかった。


「欲しいなら…あげるわ」


ポ――――イと捨てるように投げ出された村人の体。
アレンは驚愕の表情で見ることしかなかった。

そのまま村人の体は一輪の花の中へ。
ゴキュゴキュと嬉しそうな奇声をあげながらフランツさんを食べていく。

死んだ人を食人花に食べさせるなんて……普通、ありえない。
女性の倫理のない行動にアレンは絶句した。


「なっ…!?」

「フンだ」

「v」



いい気味だわ、というように笑う女性。
食人花は満足したようにゲップをすると――黒い星印で染まっていく。

それは徐々に全体に広がり、


爆発した。


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