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「!ラビ、レティシア、これ見てください」
「ん?」
アレンは壊れたところを軽く掘り始めた。何かを確かめるように。
アレンに言われて二人がのぞき込むと、そこには……五芒星(ペンタクル)が浮かんでいた。
つまり、この土の中にアクマの血のウィルスが混ざっているということ。
――そこから導かれる答えは、ただ一つ。
「まさか…この墓にいるのはアクマ…!?」
謎は解くのが難しい。
しかし結論に辿り着くとその答えはごく至極簡単なのだ。
絡まった糸をほどくと見えてくるのは…真実のみ。
「…可能性としては高いわね」
それに…あの吸血鬼…アレイスター・クロウリーが……
確信を得たくて、ラビは違う墓を掘り始める。
…そして、やはり…先ほどの墓と同じように五芒星が土に浮かんでいた。
「そういえばさっき食人花がフランツさん喰った瞬間、ペンタクルが見えたよな…?ありゃあもしかして…」
三人はある結論にたどり着いた。…いやレティシアの場合、確信に変わった。
「アクマを喰べたから…!?」
信じられない一つの仮定を確かめたくて、アレンは墓の下の棺桶の中を確かめることを提案する。
ラビも「…それしかねぇか」と渋い顔をしながらも、同意した。
「僕らは…何か大きな間違いをしてるかもしれない……
…とりあえず僕とラビで掘ってみましょう。レティシアに掘らせるわけにはいきませんからね」
「そだな」
2人はそこら辺からシャベルを持って来てペンタクルが浮かんでいる地面を掘る。
レティシアはただそれを見守るだけ。
しばらく掘り続けていると土の下から見えてきた木製の棺桶。
土の中に入っていたので所々崩れていたが、完全に掘り返すことができた。
「出たぞ」
「そうですね」
「「………」」
「(ふたりして同じ事考えてるわね…)」
「「じゃんけんポン!」」
ラビ→グー
アレン→チョキ
ラビが喜びを全身で表した。
確かに棺桶を掘り返すだけでも罰当たりなのに蓋まで開けるとなると呪われてしまいそうだ。誰だって嫌だろう。
アレンは悲しみにうちひしがれていたが、覚悟を決める。
「じゃっ!失礼します!」
「がむばー」
アレンはせめてもの供養だとばかりに手を合わせ、ふたをあける。
そのふたは真実の扉。…真実が二人に突きつけられた。
「皮の肉が腐ってる」
「アクマね」
他のも掘り返すと全部同じようなアクマの残骸が出てきた。
すでに体内に組み込まれている機械のボディが皮の下から覗いている。
「全部アクマだ…地面のペンタクルは外装が腐って中身が漏れてたんだな」
「男爵はアクマを襲っていた。…アクマだけを襲ってたんだとしたら…?」
「こりゃ吸血鬼退治じゃないさ。クロウリーって奴は、」
「「ラビッ!!」」
ラビは後ろに殺気を感じ、振り向こうとしたが強い衝撃が体を襲った。
黒い、大きな影が突如現れ、…三人の前に立ちはだかった。
「…お前らか」
ラビを襲った張本人――アイレスター・クロウリーその人だった。
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