「―――……」



これで中身がみれんだろ。

そう思い神田は目をこらした。
しかし予想とは違う光景に神田もラビも驚きに目を見開く。



「ふぅ…まぁまぁね。でもちょっとは退屈しのぎになったかしら?」



パンパンと手をはたき、楽しそうに笑っているレティシア。
無傷、その上どこにも武器を持っていない。

ならどうやってあの界蟲を…!?

神田もラビも本腰いれて身構えた瞬間大きな声が響き渡った。



「ダメ――!!神田くん、ラビストップぅぅ!!」

「「コムイ!」」

「コムイ…やっと起きたの?私退屈してたんだけど」


ふぅっと息をつくレティシアにコムイが急いで言葉をつなぐ。


「レティシア大」

「その先を言ったらコムイ、私の実験台にしてやるから」

「すっすみませんっ!神田くん、ラビ、彼女は味方だよっ!門番!早く門開けて!!」

「開門――??」



納得していないのか疑問系だ。
しかしレティシアは気にしていないのか笑顔。
やっと帰れた、と足取りも軽く神田とラビに背を向け、教団内に入っていこうとする。

だが、コムイの一言で納得するほど神田は柔軟ではない。



「待て」

「……」



背中には六幻の先。

ラビは再び止めようとしたがレティシアが手で制した。



「…何のつもりかしら?」



ゆっくりと振り向き、神田と向き合う。
コムイが神田くんっ!と言っているが神田はその言葉に反応することなく、まっすぐに六幻をレティシアに向けていた。

神田の顔にはありありと怪しいと疑っていると書いている。
そのわかりやすさにレティシアは苦笑しながらまっすぐ神田をみつめた。



「てめぇ何者だ?」

「素敵な質問で失礼な質問ね。私はここに属しているエクソシスト。あなた達もでしょう?」

「…オレはてめぇなんぞ知らねぇぞ」



少なくとも神田は教団に長くいるエクソシストの一人だ。
だから知らないエクソシストなんていなかったはず。

…本人に興味があるかどうかは別として。



「当たり前じゃない。私は十年前に教団を出て、放浪してたんだから」

「「…!?」」

「じゃあお姉様は!」

「忘れてたわ!」


パンッと手をうち、にっこりと笑う。

私としたことが迂闊だったわ。自己紹介してなかったなんて。


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