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『いいねぇ青い空』
「いいでしょー?」
『エメラルドグリーンの海』
「そこまでエメラルドじゃないけどねー」
『ペルファヴォーレイタリアン♪』
「だから何だ」
「ユウちゃん冷たいねぇ」
苦笑するレティシアだが、神田は憮然とコムイに言い放った。
頬に貼ってあるガーゼを乱暴にはがしながら。
『『何だ』?フフン♪羨ましいんだいちくしょーめっ!
アクマ退治の報告からもう三日!何してんのさ!!
ボクなんかみんなにコキ使われて外にも出れないまるでお城に幽閉されたプリンセ…』
「わめくな。うるせーな」
「だって。コムイ、それが仕事なんだから我慢しなさい」
『うわーん!!(泣)』
「文句はアイツに言えよ!つかコムイ!オレあいつと合わねェ」
『神田くんは誰とも合わないじゃないの。あ、でもレティシアとは合うね』
最初は本当にどうなるかと思うほど仲悪かったけど。
レティシアが珍しく認めたし……神田くんは…、ムフフ。
…まぁ自分ではまだ気づいてないみたいだけど。
「あ、コムイもそう思う?私もよー」
『あはは…それで?アレンくんは?』
「チッ!まだあの都市で人形と一緒にいる!!」
『そのララっていう人形…そろそろなのかい?』
「多分な。もうアレは五百年動いてた頃の人形じゃない。じき止まる」
「(いえ。もう止まる、のよ。ユウちゃん・・・)」
人形にどんな事情があったのか。
そのせいでユウちゃんやアレンがどうなったのか。
私は詳しいことは知らない。
でもそんな傍観者から言ったら、アレンのしたことはいいことだとは思えなかった。
エクソシストとして…イノセンスは必ず回収する。
それが当たり前。当然のはず。
でもアレンはイノセンスを一度人形に返した。
…はたしてエクソシストとしていいのだろうか……
「(クロスの弟子なのに…まったく似てないわね…)」
クロスならきっと問答無用で無理矢理イノセンスを回収するわ。
オレがしったことじゃねぇんだよ、とか言って。
(でもフェミストなのよねぇ…クロスは)
レティシアが苦笑を漏らしていると、医者が慌てて入ってきた。
「ちょっとちょっと何してんだい!?」
「帰る。金はそこに請求してくれ」
「ユウちゃん横暴―」
「うるせぇ」
「ダメダメ!あなた全治五ヶ月の重症患者!!」
「治った」
「そんなわけないでしょ!」
言い争いをしているが、コムイの方では書類が積まれていく。
ついさっきリーバーが追加っスーと言って大量の書類を運んできたのだ。
神田は医者に包帯を押しつけ、シャツを羽織る。
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