「なぁんで…アクマが一匹もいないの?」

「知るか」



レティシアと神田はマテールの任務を終え、次の任務地に降り立っていた。

ここにアクマが大量にいるので破壊してほしいと言われきたのだ。
しかし先程のレティシアの発言通りアクマの影さえもない。



「アクマがいたのよね?」

「報告ではな」

「でもいないってどういうこと?」

「…オレが聞きてぇな」

「…帰る?」

「…………」



どうしようもないのだ。

アクマが一匹もいない。
でもいた形跡だけはあった。

この地はすでに……更地だから。



「(でもこの気配…)」



レティシアはさっきから気になることがあった。

それはすでに慣れ始めた気配。
間違いなくあの一族の誰かがいる。

しかしここは何もないただの荒野。
誰かいればすぐにわかるようなところだ。

でも影も形もない。
すでになにがなんだかわからなかった。



「ユウちゃん」

「あ?」

「何か、感じない?」



ダメもとだが聞いてみた。
神田はかなり気配などに敏感だ。

ならこの気配にも気づいているかもしれない。



「…人がいるように思えるが」

「誰もいないわねぇ」

「いるぜ!!」

「ヒヒッ!」

「「!?」」



レティシアと神田はすぐに背中をあわせた。
鋭く目線を滑らせる。

今、確かに声が……


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