3
「…それで?あなたたちの目的は?」
「レティシアに一緒に来てもらいたいだけ」
「なっ!」
神田が驚くのと同時にレティシアはため息をついた。
「ティッキーと同じ事言うのね」
「ヒッ!千年公が探してるんだよ!」
「そうそう。『あの子は神出鬼没ですからネv』とか言ってさ」
「神出鬼没はどっちかしら…でも返事はいつも一緒。行くわけないでしょ」
きっぱりとティキ同様否定する。
するとデビットはちぇっと肩をすくめた。
「あーあ。フラれた」
「ヒヒッフラれたね!」
「(何なんだ、こいつら)」
「なら潔く帰りなさい」
「わぁお!かっこいいな、レティシア」
「お褒めの言葉ありがとう。アクマはどうしたの?」
「アクマなら違うところに行かせたよ!ヒッ」
「そう。なら任務は終わり。ユウちゃん帰りましょう」
「あ?あぁ」
急に話をふられたので神田は少しびっくりしつつも、辛うじて頷くことができた。
もう用はないとばかりにきびすを返すとデビットがにやりと笑う。
「そっちの男、レティシアが天使様ってこと知ってんの?」
「っ!!」
レティシアは素早くデビット前まで移動し、銃をつきつけた。
そのスピードは今までよりはるかに速いもの。
あまりにも速いスピードにジャスデビも神田も目を見張った。
少し俯いていて表情は見えないが、レティシアが絞り出した声はかなり低い。
「護身用の銃だからノアには効かないかもしれないわ。
でも私の本当の姿を仲間に言ったら問答無用でイノセンスで殺す」
「…そんなに知られたくないわけ?」
「そうよ」
しっかり返事しているかのように見えたが、レティシアの殺気にデビットは冷や汗をかいた。
この殺気……千年公のと似てる……
ごくり、と喉を鳴らすとデビットは震える声を抑えながら声を絞り出した。
「わ、わかったよ。じゃ、オレらはおとなしく帰る」
「賢明な判断ね」
「…じゃあな、レティシア」
二人の姿がまたしても突然消える。
まるで最初から何もいなかったように……
レティシアはいなくなったのを確認すると銃をしまい、くるりと振り向いた。
「帰ろう、ユウちゃん」
さっきまでの殺気を感じさせない笑顔だった―――
- 73 -
*前次#
ページ:
back
ALICE+