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「…それで?あなたたちの目的は?」

「レティシアに一緒に来てもらいたいだけ」

「なっ!」


神田が驚くのと同時にレティシアはため息をついた。


「ティッキーと同じ事言うのね」

「ヒッ!千年公が探してるんだよ!」

「そうそう。『あの子は神出鬼没ですからネv』とか言ってさ」

「神出鬼没はどっちかしら…でも返事はいつも一緒。行くわけないでしょ」



きっぱりとティキ同様否定する。

するとデビットはちぇっと肩をすくめた。



「あーあ。フラれた」

「ヒヒッフラれたね!」

「(何なんだ、こいつら)」

「なら潔く帰りなさい」

「わぁお!かっこいいな、レティシア」

「お褒めの言葉ありがとう。アクマはどうしたの?」

「アクマなら違うところに行かせたよ!ヒッ」

「そう。なら任務は終わり。ユウちゃん帰りましょう」

「あ?あぁ」



急に話をふられたので神田は少しびっくりしつつも、辛うじて頷くことができた。
もう用はないとばかりにきびすを返すとデビットがにやりと笑う。



「そっちの男、レティシアが天使様ってこと知ってんの?」

「っ!!」



レティシアは素早くデビット前まで移動し、銃をつきつけた。
そのスピードは今までよりはるかに速いもの。
あまりにも速いスピードにジャスデビも神田も目を見張った。

少し俯いていて表情は見えないが、レティシアが絞り出した声はかなり低い。



「護身用の銃だからノアには効かないかもしれないわ。
でも私の本当の姿を仲間に言ったら問答無用でイノセンスで殺す」

「…そんなに知られたくないわけ?」

「そうよ」



しっかり返事しているかのように見えたが、レティシアの殺気にデビットは冷や汗をかいた。

この殺気……千年公のと似てる……

ごくり、と喉を鳴らすとデビットは震える声を抑えながら声を絞り出した。



「わ、わかったよ。じゃ、オレらはおとなしく帰る」

「賢明な判断ね」

「…じゃあな、レティシア」



二人の姿がまたしても突然消える。
まるで最初から何もいなかったように……

レティシアはいなくなったのを確認すると銃をしまい、くるりと振り向いた。



「帰ろう、ユウちゃん」


さっきまでの殺気を感じさせない笑顔だった―――


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