「お礼言われるより、あいさつの方が嬉しいんだけど?」


片目をつぶってにこっと笑うとリーバーも優しく微笑んだ。


「おかえり、レティシア」

「ただいま!アレン、ユウちゃん、おかえり!」

「今っ!アレンって!」

「…お前もな、レティシア」

「うんっ」

「おかえり、アレン、神田」


リーバーも言うと神田はあぁっとしかいわなかった。
アレンはその懐かしいあいさつにマナのことを思い出す。

しばらく言われていなかった「おかえり」という挨拶。
マナのことを思い出し、愛しさと…微かな苦さがこみ上げてきた。



「アレン?」


何の反応もないアレンにリーバーが首を傾げる。
リーバーに話しかけられ、ようやく意識が外に向き、慌てて「あっはい!」と返事をした。



「何だよ、もしかして任務の傷が痛むのか?報告はうけてるぞ」

「いえっ平気です。た、ただいま」

「…?」


リーバーは少し変に思っただけだが、何かを察したレティシアはやっぱり15歳ね、と呟いた。


「おおーい無事かー!!」

「室長!みんな」



逆三角形の装置に乗っている科学班の人たち。
普段はエレベーターとして移動手段に使っているのだが、今は避難場所になっている。

レティシアはそんなことに使って…と内心苦笑した。



「班長ぉ早くこっちへ!」

「あ、アレンとトマ、神田とレティシアも帰ってたの?こっち来い早く…」

「リナリィ――まだスリムかい―――!?」

「落ち着けお前ら…」

「コムイ、巻き毛がちりちりになってるわよ…」


ドォォォォォン!!!!

凄まじい音を立てて教団を破壊しながら現れたのはコムリン。
このままコムリンを生かしておけば、教団が崩壊しかねない。

派手に壊しているコムリンにジョニーが大砲の照準を合わせる。



「科学班(インテリ)をナメんなよぉ!!」

『壊(や)れ――――!!』

「ボクのコムリンを撃つなぁ!!!」



コムイが泣きながらジョニーに抱きついた。それはもう盛大に。
目も隠してしまっている上に、ジョニーは操作レバーも持ったままだったこともあり…

結果、乱射。



「どわわわわわっ」

「あらら。一歩間違えば死ぬわね」



レティシアはひらり、ひらりと銃弾をかわしていく。
神田は六幻ではじき飛ばしていった。

その隣でアレンとリーバー、トマは必死でよけているというのに。



「てめぇは相変わらずだな!」

「ありがとう。でも弾っていうのはいつかはきれるものなのよねぇ」



レティシアの言葉通りすぐに銃撃はとまる。
やれやれと肩をすくめるレティシアに神田は少し息を切らしながら恨めしそうに睨んだ。

慣れていないリーバーは息切れしていて大変そうだ。



「何してんだお前ら!!殺す気か!!」

「は、反逆者がいて…」



その名はコムイ・リーという。

もう好き勝手にはさせないとばかりに科学班全員でコムイを縛り上げた。
これ以上コムリンに教団を壊されてしまってはたまらない。
コムイを人質に縛り上げると、コムリンを止めるように言うよう砲台の先に立たせた。



「コムリン…」


反省しているのだろうか。
コムイは泣きながらコムリンに話しかける。

やっとコムリンの暴走が終わる…と安堵したのは一瞬。


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