レティシアが出て行った後、リーバーがすぐに入ってきた。
コムイは来ることを予想していたので、驚かずに書類から目を離す。



「室長、彼女は一体…」

「レティシアのこと?彼女のフルネームはレティシア・クローツ。教団にちゃんと所属しているエクソシストだよ」


安心させるように少し微笑むが、リーバーは真剣な顔を崩さない。


「室長が普通のエクソシストに敬語なんか使いません。
使うのは…大元帥か元帥。つまり彼女は元帥っスよね?」


でも元帥は現在五人しかいない。だから矛盾を感じるのだ。
その矛盾は疑念として湧き上がってくる。…彼女は一体何者なのだ、と。

コムイは微笑みを崩さない。


「(いいセンいってるよ)」


さすがリーバーくん。
鋭いね。でも…ちょっと違うんだ。


「元帥じゃないよ。レティシアはれっきとした…大元帥なんだ」

「…!大元帥!?彼女がですか!?」

「うん。この教団に来てからずっと、ね。レティシアはこの教団一の古株だと思うよ」

「でもまだ20歳くらいですよね!?」

「う〜ん…ごめんね、リーバーくん。これは教団のシークレットゾーンに入るから」


つまりは教えられないこと。
教団のシークレットゾーンに踏み入れれば何があるかわからない。

リーバーも知っているから何も言わずに一つため息をついただけだった。


「…わかりました。失礼します」


これ、追加です。と言って書類をおいていき、出て行く。
コムイはリーバーくんの鬼――!と叫んだが虚しく響いただけだった。


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