「お、落ちる―――っ!!」

「出力上げろ出力!!」

「もう出てらぁ!!」



コムリンの標的がリナリーを捉えるが、逆にその目をリナリーの蹴りが破壊した。
コムイ、あまりのショックにムンクの叫び状態。

しかしコムリンもやられっぱなしなわけがなく、ビームを出すがリナリーは軽々とよけていく。



「へっへばぁか。イノセンスを発動したリナリーを捕らえられるもんかよ……
胡蝶のように天空を舞い、鋼鉄の破壊力で地に墜ちる。
それがリナリーの対アクマ武器『黒い靴(ダークブーツ)』だ」



リナリーのダークブーツがコムリンを真っ二つにする。
さすがリナと感心しつつ、レティシアはコムリンに近づいた。

その隙にリーバーがアレンをひっぱりだす。



「アレン!無事か!?」

「なんとか…」


包帯男になっているけど……


「いいぞリナリー!ブッ壊せー!」

「カッコいい――――!」



科学班からブッ壊せコールが飛び交う。
リナリーがスッと足を上げたが、とどめをさそうにもさせない。

なぜなら……


「待つんだリナリー!」


ここにコムリンを壊されたくない奴がいるからだ。


「コムリンは悪くない!悪いのはコーヒーだ!!」

「ゲッ、室長っ」

「いつの間にあんなトコへ」

「罪を憎んで人を憎まず。コーヒーを憎んでコムリンを憎まずだ、リナリー」

「なら一生、コムイにコーヒー煎れなくていいわよ、リナ」

「レティシア!」



なぜかコムリンの中からでてきたレティシア。
コムイを一瞥したが、はぁっと大きくため息をついた。



「コムイ…このコムリン、ほんとポンコツね。
体がムダにデカイくせにプログラムに組み込まれていることが滅茶苦茶よ。
暴走したのはコーヒーのせいじゃなくてコムイ、あんたのプログラムの仕方が悪い!
あんなに詰め込んだら頭がパニクるのも仕方がないでしょう」

「まさかレティシア…」

「えぇ。コムリンのメインコントロールをちょっといじらせてもらったわ。もうこれで一生動かないでしょ」



そういえばコムリンはさっきから少しも動かない。
ロボット特有のエンジン音もない気がする。
この短時間にプログラムを見直して、止めたのだからさすがとしか言いようがない。



「さすがレティシア…」

「でもちょっとイラッときてるの。リナをあんな危険な目に遭わせて。リナ、やっちゃっていいわよ」

「兄さん…ちょっと反省してきて」



思いっきりコムイを蹴飛ばし、コムリンも一緒に壊れる。

だれかが無意識に呟いた言葉が虚しく響いた。



「なんだかなもう…」


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