「じゃあね、アレン、クロス」

「あぁ」

「……」


アレンは何も言わないが、レティシアは少し微笑みながらアレンをぎゅっと抱きしめた。


「…またね、アレン」

「……………さようなら」



小さな声だった。

でも確実にレティシアの耳には届いていて嬉しそうに笑う。

抱きしめられているアレンには見えていなかったが、レティシアが笑ってくれたことはアレンにもわかった。



「さようならじゃないわ。またね、よ」



また、再会できるように。

いや再会すると信じて、言葉にする。



「また、ね?」

「そう。またね」



またぎゅっと抱きしめると体を離した。

クロスと向き合ったが何も言わない。
レティシアにはクロスが言いたいことがわかっているから。



「じゃあね、クロス。精々死なないようにね」

「お前もな」



憎まれ口にフッと笑うクロスに不敵に微笑み返す。
レティシアはまたアレンに視線を走らせたが、何も言わずにくるりと背を向けた。

ふわりとプラチナブロンドがゆれる。
クロスもレティシアに背をむけると歩き始めた。

アレンはじぃっと見つめたがクロスについて行くためにレティシアに背を向け、歩き始めた。

行く道は違うけど、たどり着く場所はいつも一緒。
ただ真っ直ぐ、その道を迷わず進んでいって……

そうすればいつか笑って過ごせる日がくるから――――


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