「ホワイトハーツ 第二解放!
火龍よ…我が命に従い、彼のもの達を焼き尽くせ!」



レティシアの傷つけた場所から巨大な焔が巻き起こる。
焔は自然と龍の姿を形作っていき、勢いよくアクマ達を飲み込んでいった。

確かに威力はすごい。すごい、なんて一言では言えないくらいに。

でも……



「危うくオレが死にそうになったぞ!?」

「だからよけてって言ったでしょ?」

「聞いてねぇぞ!こんなのぶっ放すなんて!」

「だって言ってないもの」

「(こいつ…っ!マジで斬る!)」



しかしこんな言い争いをしている間に二人でアクマを一掃できた。
戦いながらも言い合える二人の強さもすごいことに気付くものはいない。

レティシアが小さく息をつくのと同時に火龍も消える。



「おわったわね。じゃ、帰りましょうか」

「あぁ」



歩き出した瞬間、レティシアの体がまた強く発光した。
そのまぶしさに神田は思わず目をつぶってしまう。

一体なんだっ!?と驚くひまもなく光は収まっていく。

しかしそれ以上に驚くべき光景が広がった。



「あーあ。やっぱり力使いすぎちゃったのね」



ふぅっと息をつく仕草はレティシアそのものだ。もちろん、その声も。

しかし、決定的に違うものがある。



「…、…お前、レティシアだよな?」

「えぇ。あ、そっか。ユウちゃんはこの姿見るの初めてだっけ?」

「な、なんでお前……







小さくなってんだっ!?」



そうなのだ。
神田の言葉通り、今のレティシアは6,7歳の少女の姿をしている。
でも口調は姿に似合わない大人のレティシアのままだ。



「なんで…ねぇ。
まぁ色々あるんだけど、簡単に言っちゃうと力の使いすぎ。
あ、リバウンドじゃないわよ」

「簡単に言いすぎだろ」

「…しょうがないわね。ユウちゃんが知っての通り、私のイノセンスは心臓に寄生してるわ」



レティシアは寄生型の適合者。
すでにイノセンスの力は心臓のポンプの役割によって血液としてレティシアの体全体に散らばっている。
レティシアのイノセンスの使い方は特殊で、イノセンスの力を体の一部にためることでアクマを破壊できるのだ。

神田は少しだけ難しい顔をしたが、概ね理解しているようだ。
レティシアはそんなに難しく考えなくていいわ、と笑って説明を続けた。



「例えば。私が足にイノセンスの力を集めるとするでしょ?
すると私はダークブーツと同じように足が速くなって足でアクマを破壊できる。
手に力を集めたら拳で破壊できるし、やったことないけど頭に集めれば頭突きでも破壊できるんじゃない?
でも一番楽なのは手ね。触る程度でイノセンスの力が働いてかなりの衝撃を与えることができて破壊できるから」

「なるほどな…」



端からみたら小学生の女の子が高校生のお兄さんに常識を教えているように見える。
どっちが年上か分からない。…実際レティシアの方が年上なので問題はないのだが。


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