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汽車に乗り、いつも通り個室に通されるとレティシアをどうするか迷い、立ち尽くす。
起こすか。
でもこんなに気持ちよさそうに寝ているレティシアを起こすことは出来ない。
「ちっ、しょうがねぇな」
口ではそう言うものの、神田の表情は柔らかい。
ぐっすり寝ているレティシアを起こさないようにゆっくりと座席におろした。
隣に座ると団服を脱いでレティシアの頭を自分に寄りかからせる。
子どもだから、すごく軽い。
その軽さと小さな重みを感じながら神田はレティシアに自分の団服をかけた。
汽車が汽笛を鳴らす。
それと同時に神田も眠りに落ちていった―――
少し、重い。なんでだ?
「ユ…ちゃん……」
誰だ…?呼んでる…?
「…ちゃん!ユウちゃん!」
「…!」
一気に意識が浮上し、パッと目をあける。
するといつもと同じサイズのレティシアが隣で笑っていた。
「お前…元に戻ったのか」
「うん。あ、団服ありがとう」
「…別に。つーか一人さっさと寝やがって!」
「だって!ユウちゃんがすっごく温かくて気持ちよかったんだもの!」
「…っ、」
こ、こいつ…!なんで不意打ちでこういうこと言うんだ…っ!?
不覚にも嬉しくて赤くした顔を見られないように片手で顔を隠した。
「(ホント…私が寝ちゃうくらい…)」
普段人前で寝たりしないのに……
ユウちゃんの背中…すっごく大きくて……
温かくて…ホッとして…心地よかった……
「ユウちゃん、ありがとう」
最大限の感謝を込めて、ニコッと笑うとまた肩に寄りかかる。
ふわりと甘い匂いが鼻をくすぐり、神田はふいにドキッとした。
「(なんでこんなにドキドキすんだよっ…)」
顔が赤くなるのを感じて、心を落ち着かせるために神田は目をつぶる。
教団に着くまで…ずっと。
ただこの心地よさに身を任せて。
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