〜回想〜


「たぶんね。たぶんあると思うんだよね、イノセンス」



前にも増して積み上げられている資料と本。
ジョニーなんて埋もれて再起不能と化している。



「といってもたぶんだからねたぶん。期待しないでね、たぶんだから」



もう限界だったのだろう。
積まれていた本という本が再起不能となっているジョニーの上に容赦なく落ちていった。



「ジョニー、大丈夫―?ってもう聞こえてないか」

「絶対じゃなくてたぶんだからでもまあたぶんあるんじゃないかなーってね。たぶん」

「わかりましたよ、たぶんは」

「なんてゆーかさ。巻き戻ってる街があるみたいなんだよね」

「巻き戻る?」

「そうたぶん。時間と空間がとある一日で止まってその日を延々と繰り返してる」



リーバー班長―とコムイが呼ぶとリーバーが死にそうになりながらもウィース…と資料を読み上げる。

リーバーが持つ資料によると調査の発端はその街の酒屋と通流のある近隣の街の問屋の証言から始まる。
先月の10月9日に「10日までにロゼワイン10樽」との注文の電話を酒屋から受け翌日10日に配達。
ところが何度街の城門をくぐっても中に入れず外に戻ってしまうので、気味が悪くなり問屋は帰宅。

すぐに事情を話そうと酒屋に電話をしたが通じず。
それから毎日同じ時間に酒屋から「10日までにロゼワイン10樽」との電話がかかってくるらしい。

ちなみに問屋はノイローゼで入院したというのだから、これはある意味ホラーだ。
アレンも聞きながら怖―い…と顔真っ青。



「調べたいんだけどさぁ。この問屋同様ファインダーも街に入れないんだよ。
というワケでここからはボクらの推測。

@ もしこれがイノセンスの奇怪なら、同じイノセンスを持つエクソシストなら中に入れるかもしれない。
A  ただし街が本当に10月9日を保持し続けてるとしたら入れたとしても出てこられないかもしれない。
空間が遮断されてるだろうからね。

そして調べて回収!エクソシスト単独の時間のかかる任務(ヤマ)だ…以上」



ハァ…と頭に乗っけている本を目を覆うようにずらした。


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