1何をされても笑顔で耐えなさい



「兵長」

「リヴァイだろ」


ほら、呼んでみろ、と極上の笑みを浮かべるのは我らが人類最強リヴァイ兵士長。

確かに兵長は恋人だ。
いや、今でも信じられないのだが。
まさかあの兵長が私の恋人になってくれるなんて……

いや、その話は追々するとして。

とりあえず兵長と私は恋人なのだが、如何せん部下と上司という関係が長すぎて未だに慣れない。
そのことに兵長は気づいているはずなのだが、この人は生粋のS。
きっと私が困っていることを知っていながらわざと言ってくるのだ。

しかもハンジさんやミケさんがいる前でいじめてくる。

今だって!!
ハンジさんもミケさんもいるし!
だけど、ハンジさんもミケさんも「仲いいよねー」くらいにしか捉えてくれない!



「へ、兵長、今は、」

「仕事中じゃねぇ。プライベートなんだから構わねぇだろ?」

「いえ、兵長、あの、だから、」


どんどん近づいてくる兵長。
少しずつ後ろに下がっていく私。

だけど、次第に壁に追い詰められて、兵長は私の頬に優しく触れる。
その手が巨人を瞬殺する手とは思えないほど暖かくて、優しい。

…見つめる兵長の目も、優しくて…だけど、色気があって……

あぁもう、顔が熱い。



「へい、ちょ、」

「リヴァイ」

「…っ、リヴァイ…さん」

「さん?」



優しく触れていた顔をゆっくりあげられて、目線を合わせて、…視線を外すことができない。
妖艶な…女の私が色っぽいと心臓が高鳴るほど艶やかな笑みを浮かべて、兵長は私の耳元に唇を近づける。

近すぎて心臓が、張り裂けそうだ。



「リヴァイ、だろ?」

「兵長っもう…!」

「ほら、呼べ。じゃねぇとこのまま、」



兵長の吐息が首筋にかかる。

それはまるで、情事の前の優しいキスのようで。
ぞくり、とするほど、背筋が粟立って、あぁもう立っていられない、



「…っ、り、リヴァイ…!」



いっぱいいっぱいだ。

もうこれ以上はパンクする。

勘弁してくれ、という気持ちを込めて兵長の裾を掴む。
兵長はようやく満足したのか、小さく笑って体を離してくれた。

はぁ、と大きく息を吐くと、ハンジさんが楽しげに笑った。



「いやー、本当仲良いよねーアツアツ!」

「…っ、ハンジさん!!ど、どうしてとめてくれないんですか…っ」

「えー?止める必要ある?」

「ありますよっ…!恥ずかしいし…っ」

「んー…それはさ、」


何をされても笑顔で耐えなさい



「…そんなこと…っできたら苦労しませんよー!!!」

誰か兵長を止めてください!!


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