厳しい上司の優しさ
*現代上司リヴァイ
「遅くまでご苦労だったな」
「すいません、リヴァイさん…送っていただいて…」
「気にするな。女が夜遅く一人で帰るもんじゃねぇ」
もうすぐ大切なプレゼンがあるので、ついつい熱を入れて仕事をしていたら終電を逃してしまっていた。
気づいたときには遅くて「あぁもう…タクシー…でもお金かかるしなぁ…歩いて帰ろうかな…」なんて思っていたらリヴァイさんが「送る」って言ってくれて、今に至る。
本当に申し訳ないな…何か今度お礼しよう、なんて考えていると家の近くまで来た。
うちの家は家賃が安いかわりに入り組んだ変な場所にある。
右です、左です、と言いながら送ってもらうと、ようやく家についた。
「リヴァイさん、本当にありがとうございました!助かりました!」
「あぁ。明日は寝坊するなよ」
「はい!お疲れ様です!!」
ぺこり、と頭を下げて車を見送ろうとした、が。
そうだ、この道帰り道がわかりづらいんだった!と急に思い出す。
いつもなら初めて来た人には大通りに出る道を教えるのだが、緊張してたのかすっかり忘れていた。
せっかく送ってくれたのに、リヴァイさんが迷子になってしまう…!!!
あぁでももう車発進してしまったし…っうわ、どうしよう!!!
大丈夫かな、あぁもう伝えればよかった!と体をそわそわさせていると、何故か車が止まる。
え?と見つめていると…車がバックして戻ってきた。
「どうした?」
「えっ…!あの、すいません!戻ってきてくださるなんて…!」
「…お前が何か困ってそうだったからな」
リヴァイさん、見てくれてたんだ…!!
まさか、気づいてくれるとは思わなくて、大変恐縮しながら「帰り道、言わなかったと思って…」と伝えると「あぁ、」と小さく笑った。
とりあえずいつも通り、大通りの道に出る道を伝えるともう一度お疲れ様でした!と頭を下げた。
そして、ふと気づく。
「あれ?私の様子に気づいてくれたってことは…ミラーで私の様子、見ててくれてたのかな」
ちゃんと帰れたか、とか確認してたってことだよね…?
えええ!あのリヴァイさんが!真面目で、普段にこりともしないあのリヴァイさんが!
私を送ってくれて、バックミラーで見ててくれて、私の様子に気づいてくれて、大丈夫か、って戻ってきてくれて…っ
ドキドキが止まらない…!!!
うわ、リヴァイさん、それ、反則ですよ!!!
厳しい上司の優しさ
後日。
リヴァイさんって優しいんですね!と伝えると、リヴァイさんは眉をひそめた。
「…んなこと、誰にでもしねぇよ。姫だからに決まってんだろ」
だから、反則です、リヴァイさん!!!
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