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「エミリオはもう兵団の中を見た?」

「え?いえ、まだですが…」

「じゃあ案内するよ!おーい、リヴァイー!」


一緒に案内しようよ!とハンジさんが、リヴァイさんを呼ぶ。
エルヴィンさんと話していたリヴァイさんは少し嫌そうな顔をしたが、エルヴィンさんに何か言われたのかこちらへと寄ってきた。



「そんなに暇じゃねぇ」

「ちょっとだろ!さ、行こう!」


ハンジさんに手を引かれ、兵団の中を歩いて回る。
ここが食堂、ここが訓練場で、ここが班長の部屋、と紹介される。
…ハンジさんの部屋は大変な散らかり様で、逆にリヴァイさんの部屋は大変清潔感のあるものだった。

人は見かけによらないなぁ、なんて思っていればハンジさんは部下に呼ばれる。


「ごめーん!ちょっと行ってくる!あとはリヴァイ、よろしくね!」

「あ、ハンジさん、」

「ハンジでいいよ!じゃあねー!」


嵐のようだ。

すぐさまいなくなったハンジさん…いやハンジに寂しく思う。
それに…リヴァイさんと、二人…何だか、気まずい。



「…ついでだ。エルヴィンに頼まれてた書類、届けてくれ」

「あ…はい、わかりました」


リヴァイさんの部屋に入り、リヴァイさんから書類を受けとる。
…少しだけ目を通して、几帳面な字だな、と思った。

だけど、少しだけわかりにくいところがあり、思わず「これはどういう意味ですか?」と聞いていた。

リヴァイさんは少しだけ眉をひそめたが、丁寧に説明してくれる。
その説明を小さい小さい紙に書いてそこに張り付けると「了解です、エルヴィンさんに説明しておきます」と伝えた。



「…わかったのか、今ので」

「調査兵団の母体や組織については予め勉強してきましたので」

「…ほう」


では、失礼します、と頭を下げて、部屋から出ていく。

…はぁ…何だか緊張したな。

さ、早くエルヴィンさんのところに行かなければ。

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