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そんなことがあったのかい!?全然知らなかったよ、はは!

と明るく笑うハンジさんにリヴァイさんの無言の蹴りが入る。

痛い!何すんだよ!と怒るハンジさんにゲシゲシと蹴り続けるリヴァイさん。
それを楽しげに見つめるミケさんに、兵長、それくらいに!と止めるモブリットさん。

…あぁ、一緒にいられるのがこんなにも幸せだなんて。



「さ!エミリオが帰ってきたところで、壁外調査も近いことだし、飲みに行こう!!」

「あ?一人で行け、クソメガネ」

「ええ!?エミリオは行ってくれるでしょう!?」

「私も一緒に行っていいのですか?」

「もちろんだよ!」

「では、ぜひ」

「よっしゃあ!ミケもモブリットも行くでしょーあとエルヴィンか!あれー?リヴァイ本当に行かないのー?」



にやにやと笑うハンジさんに、リヴァイさんはチッ、と大きく舌打ちする。

行く、と短く返事してリヴァイさんは背を向けた。
そんなリヴァイさんにハンジさんは快活に笑う。



「ほーんと、素直じゃないんだから」

「ハンジ、あんまりからかってやるな」

「そういうミケが一番楽しんでるだろ」

「まぁな」

「エミリオ、私と一緒に行こうね!店はいつも決まってるんだ」

「はい」


エルヴィンにも声かけて行こうと言ってハンジさんは私の手をひいてエルヴィンさんの部屋に向かう。

…あの後、エルヴィンさんのところに行くと困ったような笑みを浮かべて「おかえり」と言ってくれた。

そして話してくれた。
エルヴィンさんが何故、私に辞めるように言ったのか。その理由を。

それを聞いて祖父の心配もわかりながらも、正直勝手なことをと怒りも感じた。
だが、老い先短く、…記憶のない私を大切に育ててくれた恩を思うと責める気にはなれなかった。

誘いに行くとエルヴィンさんは嬉しそうに笑って「あぁ、いいな」と席を立った。


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