Present



イタリアの町並みに合わせたブティックというものはここに実は多く存在している。
だからとりあえず適当に入ってみてセリアが喜んでくれそうなものを探したのだが……




「…ない」




流行の服、ドレス、ネックレスなどの小物…ほとんど見たつもりだが、一つもセリアが喜びそうなものがなかった。
いや、恐らくプレゼントすれば全部喜んでくれるだろう。
いつものように「ありがとうございます」と穏やかに微笑んで。

…でも、違うんだ。
僕がほしい笑顔はそうじゃなくて、もっとセリアが思わずはしゃいでしまうほどの喜びがあるほどのものを探しているのに……

まさかプレゼント選びにこの僕が苦労するとは思ってなかった。
今までプレゼントなんてしたことなかったし、されることがほとんどだった。




「…どうしよう、かな」




まさかこのまま決まらないというのは嫌だし。

そう思いながら歩いているとこじんまりとした店が目に入る。
あんな店あったかな、と思うくらい目立たなかったがどこか惹かれるものがあってふらり、と立ち寄ってみた。

−−−アンティークの店みたいだね。


昔の人形やアクセサリーなど所狭しと並べられていて、整然としていないように見えるが不思議とその配置が正確のように思えた。
その中をとりあえず見回しているときらり、と光るものが目に入る。
妙に気になって近寄ると……




「…見つけた」




きっと喜ぶであろうものが。

ホッとしながら僕はそれを手に持ち、店主へと声をかけたのだった。

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